予防型支援へのチャレンジ NPO法人 パノラマ

2014年12月25日 14時10分 | カテゴリー: 活動報告

   神奈川ネットワーク運動「市民社会チャレンジ基金」第23期助成団体である「NPO法人パノラマ」理事長、石井正宏さんのお話を伺いました。
 
近年の高校卒業後の進路未決定者は、毎年5万人以上、また高校中退者も毎年5万人以上にのぼっています。「パノラマ」は、そうした状況に陥りやすい複合的困難を抱えた若者に対し、高校内での交流相談や有給職業体験プログラムを実践することによって就労支援に取り組んでいます。
 
地域若者サポートステーションや新卒応援ハローワークなど、国はさまざまな若者の就労支援を行っています。しかしこれらの支援は、主に20代、30代の困難な状況に陥ってしまった若者を対象とした「対処型支援」だと石井さんは言います。例えればそれは、「雨漏りのする家」で雨を受け止めるバケツをどう増やしその水をどう処理するかという支援で、この方法では、すぐに限界が来るのは誰の目にも明らかだと。「大事なのは雨漏りの穴をふさぐこと」という石井さんの姿勢は一理あります。
 
劇的な変化や成長が望める10代という年令に対して行う「予防型支援」は、低コストで大きなインパクトが得られ、将来に課題を先送りしない費用対効果の高い支援といえます。
 
またこの支援は、現場に密着したNPO法人や地域の自助団体が行うことでより効果が上がります。行政が、現場で日々発生する出来事を把握するには限界があります。一人一人の顔が見える活動を行っている団体に対し、行政は活動を見守り、資金援助を行ったり知識やノウハウを提供する。そんな仕組みが必要です。
 
人と人とのつながりの中で、社会的意識に目覚める若者が増えれば、この世はさらに活性化するに違いありません。意義深い活動を行っている「パノラマ」の動向にこれからも注目していきたいと思います。