知って初めて見えてくるもの

2015年2月1日 00時55分 | カテゴリー: 活動報告

 

 ひも状のものが剝けたりするでせうバナナのあれも食べてゐる祖母   廣西昌也

  短歌の本を読んでいたら、先のような一首が出てきました。(穂村弘「短歌の友人」河出書房新社 2007年)うん、確かにありますね。ひも状のもの。私は無意識に取っていましたが。
 
また昔、指揮者の故岩城宏之さんのエッセイを愛読していたのですが、その中でアスパラガスの話が載っていました。尾籠な話で恐縮ですが、アスパラガスを食べると尿が独特の臭いがする、というのです。確かにします。それまでは気づきませんでしたが。今ではトイレに行った後、「あれ、アスパラガス食べたっけ。あ、そういえば買ったお弁当に5センチぐらいのが入ってた」と気づく始末。周りに話してみても、ほとんどの方は知りません。
 
このように、知って初めて気づくものは、意外に多いような気がします。
 
道を歩いていても5ミリの段差は、車いすやベビーカーを使っている人しか気づかないかもしれません。大和市に養護学校があるかないか、自分の周りに障がいのあるお子さんがいない方はなかなか意識に上らないでしょう。(答えは、ないです)
 
自分が体験しないと、あるいは身近な人に指摘されないと意識にも上らない事柄は多々あります。
 
神奈川ネットは、市民の方々と意見交換する「おしゃべりサロン」という場を定期的に開催しています。
 
過去に代々の市会議員が一般質問で取り上げ、実現してきた課題は、多くこのサロンから生み出されました。参加していただいているのは、ほとんどが主に家事を担っている主婦の方々です。ちょっと気になること、変えていきたいと思うこと、またこうあるべきだという意見など毎日の生活の中でしか見えない問題は様々です。
 
一人の気づきが皆の共感を得、知られ、広まることで世のしくみは改善されます。
 
市民感覚こそ大切に。神奈川ネットの主旨を受け継ぎ、活動を続けていきます。

 余談になりますが、先の本で最も印象に残っているのは、次の一首です。格差社会に生きる若者の心情が表れていると思いませんか?

  カップ焼きそばにてお湯を切るときにへこむ流しのかなしきしらべ    松本秀