化学物質過敏症への理解を

2015年4月7日 22時59分 | カテゴリー: 活動報告

 10年程も前になりますが、化学物質過敏症についての本を読んだ時の衝撃は忘れられません(柳沢幸雄、石川哲、富田幹夫『化学物質過敏症』文春新書)。大変な苦しみのさ中におられる方の存在を、その時初めて知りました。

 取材者がたばこ過敏症の方に会いに行く時、3日前から禁煙し、きれいに洗濯した服を着、新幹線の禁煙車両に乗って会いに行きました。その方は取材者に会った途端、鼻血を出してしまったそうです。新幹線でトイレに行く時、喫煙車両を通った時に服に付いたわずかな煙に反応してしまったのです。

 芳香剤やたばこ、農薬などの化学物質に過敏に反応してしまう方々がいます。国は2009年に化学物質過敏症の病名を認め、健康保険で扱われるようになりました。しかし、化学物質が健康に与える影響に関心のある市民は多くはありません。「素敵な香りに包まれる」柔軟剤、多くの人が楽しむその香りに苦しむ人もいるのです。そしてそれは、化学物質の大量摂取により誰もが罹りうる病気なのです。

 神奈川ネットの長年の働きかけにより、2013年から大和市の学校給食施設における食器洗浄が石けんに切り替え始められました。合成洗剤にも化学物質は含まれています。各個人の使用を行政が禁止することはできませんが、公共施設では安全な石けんを使用し、特に影響を受けやすい子どもへの配慮をすることが必要です。少なくとも学校などの公共の施設が原因で発病する方が出ることのないよう、使用する塗装材料などに注意をし、石けんの使用をさらに推進していくと同時に、化学物質過敏症への理解を深めて、 社会全体で配慮するよう市や市民に働きかけていきたいと思います。