インクルーシブ教育関係の講演会に参加しました

2016年1月24日 12時37分 | カテゴリー: 活動報告

1月20日(水)平成27年度 国立教育政策研究所 文教施設研究講演会 
「日本とフィンランドの学校建築」に参加しました。(文部科学省講堂にて)

 

 

 

 

 

 

 

1、フィンランド国家教育委員会主任建築家 レイノ・タパ二ネン氏
  「フィンランドのインクルーシブな学校建築」
2、津田塾大学准教授 渡邊あや氏
  「フィンランドのインクルーシブ教育制度」
3、首都大学東京学長 上野淳氏
  「日本のインクルーシブ教育の特色を活かした学校づくり」

 フィンランドは、子どもたちの学力の高さから世界で注目を集めていますが、インクルーシブ教育へのアプローチに関しても先進国です。この講演では、学校建築などの視点からインクルーシブ教育を取り上げていました。

 ユネスコの「インクルージョンのための指針」(2005)では、「インクルージョン」を次のように定めています。
インクルージョンは、
 ・多様性を歓迎する
 ・排除されている者だけを対象とするのではなく、全ての学習者にとって利益がある
 ・学校の中で排除されていると感じている子どもたちも対象とする
 ・特定の子どもたちを教育から排除することなく、教育へのアクセスを平等に提供する

それに対してインクルージョンでないのは、
 ・改革を特殊教育単独で行い、フォーマル・ノンフォーマル双方を含む教育制度の改革                 として行わない
 ・多様性に対応するだけで、すべての学習者の教育の質を改善するわけではない
 ・特殊学校を設置し、通常の学校制度の中で追加的な支援を行う形をとらない
 ・障がいのある子どもたちのニーズにのみ対応する
 ・ある子どものニーズを満たすために他の子どもを犠牲にする
となっています。

 先進国フィンランドでは、特別支援学校に通う子どもは徐々にではありますが減少し、基礎学校の中の特別支援教室に通う子どもが増加しています。また、学校の統廃合が急速に進み、小中学校と同一敷地内に特別支援学校を併設するなど、すべての子どもが「共に学ぶ」環境が整えられています。

 日本においてもそんな「夢の学校」が作られています。
 平成25年に開校した新潟県十日町市の「十日町市立十日町小学校」「十日町市立ふれあいの丘支援学校」は、二つの学校がひとつの建物からなっています。子どもたちは同じ出入り口から学校に入り、学校の真ん中にあるふれあい広場は共通のスペース。プールは誰にでも使いやすいユニバーサルデザインが採用されています。「学校での交流を通して、障害の有無にかかわらず、共に支え合って生活できる人間性が育つ」場を目指した学校です。
 災害時、学校は一時避難所ともなりえます。全ての人に配慮したデザインは、少子化が進む日本の中で「生涯学習の場」としても役立つはずです。
 インクルーシブ教育は「全ての人のため」のものである、その実践例を垣間見ることのできた一日でした。