予防接種について(9月議会一般質問より)

2016年9月29日 15時31分 | カテゴリー: 活動報告

10月から新たにB型肝炎の定期予防接種が始まります。
今の赤ちゃんは、生まれてから1歳になる前までに多種類のワクチンを打つことになっています。
ワクチンは、予防という利点があると同時に、副作用の可能性もゼロではありません。
うつ、うたないを決めるのは保護者です。納得して受けるために客観的な情報提供を求めました。

以下は、原稿と答弁の要旨です。

 

1、予防接種についての一般的認識および利点と欠点

予防接種は、毒性を弱めた病原体をあらかじめ体に入れて、その病気に対する抗体を作らせて、免疫力を付けることによってその病気にかかるのを予防するためのものです。
1876年、エドワード・ジェンナーが使用人の子どもに牛痘を接種したのが始まりといわれています。これは、当時恐ろしい病気であった天然痘に対するワクチンで、天然痘はその約100年後の1980年5月、WHOによって世界根絶宣言が出され、病気としてはこの世からなくなりました。小児麻痺といわれるポリオも近く根絶されるといわれています。

国によってワクチンをうつことを推奨されている病気は、その多くがかかると重篤になる場合が多く、怖いものと恐れられているので、一般的には「うつのが常識」と認識されているのではないでしょうか。乳幼児に対する接種ワクチンの種類は年々増加し、この10月にはB型肝炎ワクチンを0歳児に対して公的に接種することが決まっています。
予防接種は、現在病気による子どもの死亡が著しく減少している事実や天然痘の根絶などにより、その功績は高く評価されています。私は子どもの頃、はしかや風疹に罹ったそうですが、今ではおそらく予防接種のおかげでそれらの病気にかかる小さな子どもは珍しくなりました。予防できる病気は予防する。病気はかからないに越したことはない、というのが多くの医師の見解でしょう。

その功績の一方、予防接種には欠点もあります。副作用の問題です。ワクチンは弱毒化した病原体ですから、まれに予防接種によって実際にその病気になってしまったり、他の副作用が出ることがあります。その事実を認識しているがゆえに、国には予防接種被害者のための健康被害救済制度があり、予防接種に関する冊子にも必ずその記述があります。しかしながら、その被害が認定されるには多くの困難が伴います。
現在、問題になり、接種の積極的推奨は差し控えられている子宮頸がん予防ワクチンは多くの被害者を出しました。彼女たちは、体の苦しみに加え、周りに理解してもらえないなどの精神的苦しみ、裁判に関わるなどの社会的苦しみを味わっています。
予防接種と病気の因果関係を明確にすることは困難です。国によって因果関係なしと処理されている被害者は多く存在するものと思われます。

・子宮頸がん予防ワクチンの問題後、本市ではどのようにこのワクチン接種について検証し、他のワクチンも含めた今後の接種に活かしているのでしょうか。

 

答弁 ( )は聞き取りによる返答。議場答弁には含まれない

ワクチンについては、国が医薬品として承認し、国立感染研究所にて検定を行った結果、有効性、および副反応を含めた安全性が確認されており、定期接種化される予防接種はさらに国での慎重な審査を経て導入されていると認識している。

本市では、予防接種を受ける保護者が予防接種の有効性や副反応についても理解したうえで判断できるようホームページに掲載しているとともに病気の説明や罹患率、副反応等の推定について記載している「予防接種と子どもの健康」の冊子を出生の翌月までに届くよう対象者全員に郵送しています。また、保健師などの専門職による赤ちゃん訪問や窓口、電話での個別相談などきめ細かく対応しております。(電話による相談は大変多く、1日に10件ぐらいある。不安がある人には、30~40分話すこともある)

また、保護者がワクチンの有効性とリスクについて理解し、接種について正しい判断ができるよう予防接種を実施する協力医療機関に対しても医師による説明を充分に行っていただくよう依頼しております。

 

2、乳児の予防接種について

現在では、乳幼児に対するワクチン接種の種類が非常に多くなっています。保護者はそのスケジュールを管理するのも大変です。本市では平成24年12月から予防接種情報提供サービス「らくらく予防接種」という、保護者が自分でスケジュール管理をしなくてもよい便利なアプリを導入しました。公費によるものと自費によるもの両方の登録をした人によれば、スケジュールが次のように立てられ、送られてきたそうです。

2ヶ月目(4種類、4回接種)

・ヒブ1回目・小児用肺炎球菌1回目・ロタ1回目(自費)・B型肝炎1回目

3ヶ月目(8種類、5回接種)

・ヒブ2回目・小児用肺炎球菌2回目・4種混合1回目・B型肝炎2回目

・ロタ2回目(自費)

4ヶ月目(7種類、4回接種)

・ヒブ3回目・小児用肺炎球菌3回目・4種混合2回目・ロタ3回目(自費)

5か月前(4種類、1回接種)

4種混合3回目

その1週間後(1種類、1回接種)

BCG1回目

6か月半(1種類、1回接種)

B型肝炎3回目

1歳の誕生日までに今の赤ちゃんは9疾患、のべ25種類のワクチンを体に入れ、16回の接種を受けるということになります。
私は単純に小さな赤ちゃんにこんなに注射をして大丈夫なのかと不安に思いました。3か月目の赤ちゃんに同時に5回も接種するというのは、ちょっと想像を絶するものがあります。おそらく同様に不安に思うお父さん、お母さんはいると想像いたしますが、お医者さんに訊けば、「大丈夫です」という返事がかえって来ると思います。

現在の予防接種は強制ではありません。うつ、うたないは基本的に保護者の判断にゆだねられています。しかし、世間一般の認識では、「予防注射はうつもの」となっています。役所や医者から「うけましょう」といわれたら、何の疑問を持つこともなくほとんどの人は「うけなければ」と思います。

赤ちゃんを産んだばかりのお母さんは、初めての育児に翻弄される中で、産後すぐに赤ちゃんの予防接種について考えねばなりません。先に私が感じたように、スケジュールを見て不安に思ったとしても、インターネットで調べれば、病気の怖さやワクチンの有効性を解説するものがほとんどです。

予防接種には、効果もあれば危険もあります。本来ならば、保護者は「予防接種にはどんなメリット、デメリットがあるか」「うたないことによる問題は何か」「病気にかかった場合と予防接種を受けた場合では、免疫効果に違いはあるか」「予防接種の免疫効果はどれぐらい続くのか」などの疑問を解決し、メリットが多いと判断してから子どもに予防接種を受けさせるべきです。しかし、現状は考える暇もなく、疑問に答えてくれる場も少ないのが現状です。

また、保護者が予防接種を子どもに受けさせる大きな要因の一つに「うけさせないのはダメな親」であるという考え方があると思われます。慣れない育児で自信が持てない母親たちは、「周りの人がどう思うか」ということをとても気にしています。予防接種はうつものであるという世間の考え方の中で、うけない、という決断をするのは勇気のいることです。もし受けさせたくない、と思っても、「うけさせないのは虐待をしているのではないか」と思われはしないか、という不安もあります。それを押しのけて、自分の意思を貫くのは至難の業です。

質問します。

①本市の0歳児のうち、予防接種を受けた割合はどれくらいでしょうか。
平成27年度の接種率をワクチンの種類ごとにお答えください。

②子どもに予防接種をしていない保護者に対する市からのアプローチはあるのでしょうか。あるとしたらどのように行っているでしょうか。

答弁

①平成27年4月1日から平成28年3月31日生まれの乳児 9月9日現在
BCG  84.3%(28年3月生まれの子は接種時期に達していないので未接種)
ヒブ   98.0%
肺炎球菌 98.0%
4種混合 97.7%

②対象期間中に接種がされていない方に対してBCGは定期接種が1歳未満の接種であるため、生後10か月の時点で、また、麻しん・風しんワクチンは、定期接種が2歳未満であることから生後1歳7か月の時点で市からハガキを送付しております。受け忘れがないよう、また可能な限りお受けいただくよう接種の推奨に努めております。毎年年度末には100%近い接種率となっております。

3、予防接種に対する情報について

子どもに予防接種をうけさせることに少しでも疑問を持った保護者は、インターネットで情報を得ようとすると思います。少し、アプローチしてみると、予防接種のメリット、デメリットについて、客観的データを取得することが非常に困難であることがわかります。

厚労省や国立感染症研究所のHP、また各病院のHPは、当然のことながら予防接種のメリットが主な内容であり、保障制度の記述が少しある程度です。ワクチン接種反対派の医師による本の紹介などもありますが、読んでみての感想などは主に医療従事者からの批判が多く、どちらを信じていいのかわからなくなります。中にはワクチン接種は、製薬会社の陰謀だというような説もあり、納得するために冷静に判断することは困難です。

ある病気の罹患者と罹患率はどれほどか、予防接種副反応の認定された被害者はどれほどか、そのような客観的な判断材料は、なかなか見つかりません。

かつて日本は、天然痘ワクチンについて重大なミスを犯しています。天然痘の国内患者は1955年に罹患した人が最後でしたが、ワクチン接種は1976年まで行われました。この議場でも私を含めて半分以上の方が接種していると思います。使用されたワクチンは10~50万人に1人という確率で脳などにみられる中枢神経合併症を起こし、合併症の致死率は40%でした。私が調べた限りでは、厚労省発表による天然痘の予防接種被害者数は、新制度の累計で281人、うち死者は38人です。その何倍も認定されているというデータもあります。天然痘罹患者0人の時代に少なくとも38人の子供が死亡しているのです。1980年、WHOは天然痘の世界根絶宣言を出し、日本でも接種は法律的に廃止されました。

現在、継続されている予防接種の中でも、厚労省のHPの中だけで判断材料が見つかる病気もあります。私がインターネットで調べた中では、厚生労働省が「日本脳炎の予防接種に関する現状」というレポートをアップしています。
平成12年から20年までの日本脳炎患者数は、12年7人、13年5人、14年8人、16年5人、17年7人、18年7人、19年10人、20年3人、21年3人です。
罹患による死亡者数は、12年1人、14年1人、18年1人です。平成17年から19年は接種が控えられましたが、罹患者が大幅に増えるという状況にはなりませんでした。罹患者はそのほとんどが、九州など関西より西に集中しています。

罹患者に対して、平成12年から20年までの副反応報告頻度は、12年72人、13年63人、14年55人、15年80人、16年60人、17年19人、18年3人、19年7人、20年9人、21年28人です。平成17年から報告が減っているのは、接種が控えられたからです。副反応が3人と最も少ない平成18年は、最も多い平成15年の3%の接種率です。20年、21年も16年以前の16%から34%の接種に留まっています。副反応報告頻度は、10年で10万接種あたり、1.3から2.0となっています。レポートには予防接種による死者は報告されていませんが、認定されていない可能性も否定できません。このデータ以降の平成24年に予防接種による2人の死亡者が出たと報道されています。

このレポートにはこの他に終戦直後からの日本脳炎患者数の推移や、年齢別発生状況、年齢郡別日本脳炎中和抗体保有状況、年齢郡別予防接種率、都道府県別発生状況、日本脳炎ウイルスに対するブタの抗体保有状況がのっています。ここから、この病気について素人が的確に判断することは困難ですが、少なくとも客観的データは得ることができます。子どもにうけさせるべきか、うけさせないほうがいいのか、自分の感性や住んでいる地域を勘案して決めることが可能です。

平成27年度本市の事務事業評価の中には、「市民が安全に、安心して予防接種を接種できるよう、引き続き協力医療機関等と連携する」との記述があります。市民が安心して接種を受けるには、予防接種に対する知識の伝達もまた必要なのではないでしょうか。

予防接種をうけようとする保護者に対しては、「予防接種と子どもの健康」という全国共通の冊子と「大和市 予防接種を受ける前に」というプリントが用意されています。その中には、「予防接種を受けるに際し、注意を要する人」という項目があり、該当する人の説明が書いてあります。

①心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発達障害などで治療を受けている人。

②予防接種で、接種後2日以内に発熱の見られた人及び発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常が見られた人。

③過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある人。

④過去に免疫不全の診断がなされている人及び近親者に先天性免疫不全症の人がいる人。

⑤ワクチンにはその製造過程における培養に使う卵の成分、抗生物質、安定剤などが入っているものがあるので、これらにアレルギーがあるといわれたことのある人。

などです。

生まれて2~3か月の赤ちゃんが、これらに該当するかどうか判断できる人はほとんどないと言えるでしょう。アレルギーを持つ赤ちゃんは現在、たくさんおりますが、アレルギーを持っているかどうかわかる前にワクチンをうってしまう可能性は極めて高いと言えます。

また、「副反応が起こった場合の対応」という項目もあります。

その中には「ワクチンの種類によっては極めてまれ(百万から数百万に1人程度)に脳炎や神経障害などの重い副反応を生じることもあります。」と書かれています。

先に述べたように、日本脳炎の場合、報告されている副反応は、10万人あたり、1.3から2.0人です。極めてまれ、とはいえると思いますが、記述より10倍、20倍の確率といえます。

危険がゼロではない予防接種を受ける際、情報がこれだけというのは少なすぎるのではないでしょうか。

質問します。

①市民から予防接種を接種することに対する相談があった場合、現在どのような対応を行っているのでしょうか。

②予防接種を受けることに不安や疑問を持っている保護者に対し、「ワクチンとは」「病気の罹患率」、「ワクチンを受けるメリット、デメリット」、「免疫の効果期間」、「各ワクチンの内容物」など、保護者が客観的に判断できる材料を提供すため、妊娠中や子育て中の保護者など市民に対する講座や講演会等を開いてはどうでしょうか。

答弁

①予防接種に関する相談では、保護者が接種に対し適切な判断ができるようワクチンの有効性や副反応について保健師が説明(赤ちゃん訪問や電話で)するとともに、接種の際にはかかりつけ医とも十分に相談するよう指導しております。

②個別での相談による情報提供だけでなく、これまでも地域で開催される子育てサロンなどに保健師が出向いて予防接種に関する講座などを行っています。

(子育てサロンの講座は、お母さんや赤ちゃんの健康の話が主で、あまり予防接種の話はしないのが現状。生涯学習での「どこでも講座」は、市民の要望により出前講座を行うことが可能であるが、平成27年、予防接種についての講座は行っていない)

今後は、11月に開館いたします文化創造拠点内の健康図書館において保健師による予防接種のミニ講座(子育てについての中で、予防接種に言及する。週2回ぐらいを予定)を開催するなどより一層の情報提供に努めてまいります。

(かつて平成4年から行っているプレママ、パパ教室で、予防接種について入れ込んだことがあるが、みなの関心が薄く、現在は予防接種については言及していない)

4、B型肝炎ワクチンについて

この10月からB型肝炎の定期接種が始まります。
今年2016年2月、第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会にて、このB型肝炎ワクチンについて、平成28年10月に定期の予防接種に導入してよいか審議され、10月からの定期接種が了承されています。      B型肝炎とはどのような病気なのでしょうか。大和市のHPには、次のように書かれています。

「B型肝炎は、肝臓の病気です。肝炎になると、肝臓の細胞が壊れて、肝臓の働きが悪くなります。B型肝炎ウイルスに感染すると、急性肝炎となりそのまま回復する場合もあれば、症状としては明らかにならないままウイルスが肝臓の中に潜み、年月を経て慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどになることがあります。ことに年齢が小さいほど、このようにウイルスがそのまま潜んでしまう持続感染の形をとりやすいことが知られています。」
1992年、WHOでB型肝炎ワクチンを出生後に接種することを全ての出生児に推奨してから、国会でも審議され、この10月から始まるわけですが、この審議会では、導入に慎重な立場から、傍聴人3人の意見が出されています。そのうちの一人、元国立保健医療科学院免疫学部感染症室長の母里啓子氏は、この審議会以外でも次のような発言をしています。

・B型肝炎ウイルスは血液、体液を介して感染するものであるが、1985年までは多くは母子感染、とくに分娩時の産道を通るときに母親から感染するものだった。しかし、この感染経路については、B型肝炎ウイルスキャリアの母親からの出生時に予防接種をすることで、現在ではほぼ100%防ぐことができるようになった。

・B型やC肝炎ウイルス感染で、肝がんなどへの移行が問題となるのは、感染が持続する場合である。わが国には100万~140万人のキャリアがいると推定されるが、母子感染や水平感染では一過性の感染で終わる場合が多い。

・キャリアは50歳代以上ではどの年代でも人口の1~2%と大差なく、40歳代以下では1%未満となっており、1986年以降生まれた子どもに新たなキャリア発生はほとんどない。

・現在では、B型肝炎ウイルスの主な感染原因は、血液や体液を介する感染と性行為感染が大部分となっており、技術的限界で0にはできないものの、年間少数の感染が報告されるのみとなっている。日本は、WHOの達成基準もとうに達成している。

などです。

第8回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会では、「B型肝炎ワクチン接種後の副反応報告の現状について」という資料が配られ、2種類のワクチンの副作用が明記されています。

ビームゲン(化血研)1988年7月~2016年2月1日
ショック、アナフィキラシー19例、多発性硬化症1例、急性散在性脳脊髄炎2例、ギラン・バレ症候群3例

ヘプタバックス(MSD)
ショック、アナフィラキシー3例、多発性硬化症1例、急性散在性脳脊髄炎1例、視神経炎1例

です。
これらの副作用がほかのワクチンに比べて多いのか、そうでないのかは私には判断できませんが、他のワクチンと同様、副作用がゼロではないことが示されています。

質問します。

・子宮頸がんワクチンの問題後、水痘に次いで導入されるワクチンであるB型肝炎の接種に当たっては、市として予防接種の被害を最小限にする努力をするべきと考えます。被害予防の対策がありましたら、お示しください。

答弁

健康被害を防止するため、本市では対象となるお子さんの保護者に対して個別通知の他、市HPや予防接種モバイルサービスであるらくらく予防接種などを活用し、適切な時期に接種していただくよう情報提供に努めてまいります。
また、医師が接種の可否を適切に判断できるよう予診票の項目などについても予防接種審議会での審議を経て決定しております。さらには、対象年齢や接種間隔の誤りによる健康被害が発生しないよう協力医療機関への説明会を実施しているところでございます。

答弁後提案

赤ちゃん訪問時や電話での保護者に対する情報提供に努めている本市の姿勢がわかりました。予防接種の定期接種を導入するか否かを決めることは市町村にはできませんが、予防接種を推奨し、市民への健康維持に努めると同時に予防接種による健康被害を最小限に努めることは、市の大切な務めです。

子どもへの接種をするか否か、決めるのは保護者です。予防接種について国や市町村から入ってくる情報は、病気の怖さと接種の必要性を説くものがほとんどです。しかし、多量のワクチンを子どもに接種することに対して不安を持つ保護者は多くいると思われます。健康推進課の保健師は、予防接種についての問い合わせに1日10件近く対応しているとのことです。不安を持たれる方には、30分から40分も電話対応をしています。

答弁にありましたように全国共通で配布をしている「予防接種と子どもの健康」を精読すれば、多少の情報は得られます。現在、ジフテリアの患者発生件数は年間0が続いていることや2000年にWHOが日本を含む西太平洋地域のポリオ根絶を宣言したなどの文章があります。ただ、その後には外国で発生していることやワクチンをうたない場合の拡大の可能性などが示され、「やはりワクチンはうつべき」と受け取れる文章になっています。一時、接種の推奨が差し控えられた日本脳炎については、比較的詳細に予防接種後の健康被害についての記述がありますが、罹患者数などはあいまいな記述になっています。

ワクチンをうたなかった結果、子どもがその病気にかかってしまった場合、保護者は自分を責めることでしょう。また万が一、不運にも予防接種により子どもに健康被害が出てしまった場合、保護者は「なぜ受けさせてしまったのか」と自分を責めます。どちらも危険がゼロではないがために、保護者には客観的で十分な情報提供が必要です。病気とワクチンの危険性をはかりにかけ、適切に判断し、納得して子どもにワクチンを接種させる保護者を増やしていくべきです。子宮頸がんワクチンの被害が公になりつつある今この時にこそ、細心の注意を払って進めていくべき課題だと思います。

11月に開館する健康図書館では、ミニ講座を開き、一層の情報提供に努めるとのことです。その際には、今ある予防接種についての冊子や口頭による説明だけではなく、先にあげた「日本脳炎の予防接種に関する現状」というレポートのような客観的に判断できるデータやアレルギー等の対応のためにワクチンの原料等も情報提供していただけるよう、お願いいたします。同時に、赤ちゃんが生まれる前にも予防接種について興味を持ってもらえるよう、プレママ・プレパパ教室で予防接種について解説することも重要と考えます。あわせて検討くださるよう、要望いたします。

(「日本脳炎の予防接種に関する現状」の抜粋を資料として配布)