夢の学校ーインクルーシブ教育の実践

2017年2月17日 21時23分 | カテゴリー: 活動報告

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2月8日(水)新潟県十日町市立十日町小学校と市立ふれあいの丘支援学校、十日町市発達支援センターを訪問、見学しました。学校自体の歴史は古いものですが、平成25年に新校舎が誕生。昨年、国立教育研究所の講演会でこの学校のことを知って以来、ずっと訪問したかった学校です。
雪深い2月の十日町。学校に着くと隣の雪山(実は校庭)で子どもたちがスキーをしている姿が目に入りました。体育の授業ということです。雪の少ない神奈川に住む私はそこでまず、カルチャーショック。
玄関を入るとちょっとした体育館ほどもある広いホール。ここを挟んで右側は支援学校、左側は市立小学校で、先生や子どもたちは両校を自由に行き来することが可能です。十日町小学校の校長室で両学校の校長先生のお話を伺った後、両学校の教頭先生の案内で校内を見学しました。

施設面では、体育館とプール、校庭は共同で使います。学校の体育館には舞台の上に校章が掲げられているのものですが、ここには2つの学校の校章が並んでいます。
プールは雪に隠れて全体は見られませんでしたが、体の不自由な子供たちも使えるようバリアフリーの仕様になっているとのことです。プールサイドからなだらかに坂があり、水の中に車いすのまま入れるコースもあります。(ふれあいの丘支援学校は、知的障がい児が対象のため、体の自由が利く子供が多いのが特徴ですが、中には車いすの必要な子もいます。また、十日町小学校は特別支援学級もありますから、車いす対応は不可欠です)
教室は、オープンスペース仕様となっており、教室とほぼ同じ幅の廊下があります。普段はロッカーで教室と廊下を仕切っていますが、ロッカーを移動すれば、教室の約2倍の空間が確保できます。給食は自校式ではありませんが、両学校同じメニューだそうです。

運動会、文化祭や地域のお祭りなどの参加はすべて共同で行います。子どもたちは、入学した時から自由な交流がありますが、十日町小学校4年生の総合の時間に支援学級の子どもたちとかかわる時間を特別にとっています。それにより、高学年になった時、障がいのあるお友達への対応を低学年の子たちに示せるようになっていくとのことでした。また、支援学校には中等部がありますので、支援学校の中学生が十日町小学校の子どもたちに例えば家庭科の指導をする場面などもあるということです。

インクルーシブ教育とは、障がいのある者と障がいのない者が共に学ぶ仕組みですが、この学校ではそれがごく自然な形で行われていると実感しました。
特別支援学校は、特別な支援が必要な子どもたちが集まっています。しかし、人間としての違いはありません。両校の子どもたちは、身近にいる友達同士として学校生活を送っています。この子たちは大人になっても人を「健常者」「障がい者」というくくりで見ることはないであろうと想像されます。社会の規範に慣れている大人である先生たちも子どもたちの態度や行動に教えられ、感動する場面が多くあるとのことでした。

この学校が何より素晴らしいと思えるのは、このような形態の学校を地域の人たちが望み、保護者や地域の努力と熱い要望によって造られたということです。十日町小学校には、校舎建て替えの前から支援学校の分校がありました。新しい校舎を作る際、そこを切り離すことなく一緒に学べる学校を作りたい。その思いが市政や教育委員会を動かし、市立の支援学校が誕生したのです。

案内してくださった両校の教頭先生、そして校長先生からは、自分たちが豊かな素晴らしい教育を行っているという熱い想いと自信が感じられました。私もひとりの保護者としてこんな学校に子どもを通わせられたらどんなに良かっただろうと羨ましい気持ちを抑えられませんでした。ふれあいの丘支援学校の児童の中には、この学校に入るために他県から越してきた子もいるということです。
こんな学校が少しづつでも全国に広まっていくことを願ってやみません。難しいかもしれません。しかし、一歩を踏み出さなければ、だれもが支えあうことができる共生社会はいつまでもやってこないでしょう。その実現のため、私も声をあげ続けていきたいと思います。