横浜市就労訓練事業支援センターを訪問しました

2017年4月7日 08時42分 | カテゴリー: 活動報告

 4月3日、横浜駅西口STビル内にある横浜市就労訓練事業支援センターを訪問し、NPO法人ユースポート横濱 理事長の綿引幸代さんからお話を伺いました。

ユースポート横濱は、横浜市就労訓練事業支援センターとよこはま若者サポートステーションを受託運営しています。若者就労支援をメインに活動する中で、ジョブトレーニングに取り組み、中間的就労を行う約140もの受け入れ事業所を開拓しています。中間的就労とは、一般の労働市場に参入しづらい若者や障がい者を含む市民が、地域の中で少しずつ働く体験を積み重ね、就労に結び付ける取り組みです。

ユースポート横濱は2013年、横浜市における中間的就労検討会を他団体と協力して立ち上げ、横浜市健康福祉局に向けて「生活困窮者自立支援の法制化を契機とした中案的就労の量的質的拡充のための提言」を提出し、中間的就労支援機関の必要性を訴えました。
「生活困窮者自立支援法による中間的就労の制度化を契機に、様々な分野に点在している中間的就労に取り組む事業所・企業を市民全体の共有財産とし、あわせて中間的就労を質的量的に拡充し、各当事者の社会参加、職業的自立をより一層促進するチャンスとすることはできないか。私たちは、そのような問題意識に立って「中間的就労に関する中間支援機関」を官民協働で設置運営することを提案したい」という主旨です。

提言は横浜市の事業として実現され、現在、横浜市就労訓練事業支援センターでは、横浜市内各区の自治体が受けた相談者と中間的就労を行っている事業所を結びつけ、相談者を就労に向け手助けする取り組みを行っています。

生活困窮者自立支援制度の窓口では、「家賃が払えない」「職を失った」「長年引きこもっている」など様々な相談が寄せられます。相談された窓口で支援メニューを作り、就労先を紹介しても、精神的肉体的に準備ができていない状態では、すぐに辞めてしまい、逆に就労から遠ざかったり、相談さえ二度としない状況になることもありえます。自治体と事業者が連携を取りながら、中間的就労でじっくりと支援することが自立につながります。訓練しながら障害があることがわかり、障がい者手帳を取得することにより、事業所の障がい者枠で雇用が実現するケースなどもあるとのことです。
生きにくいと感じる人たちが、経験を積む中で自分に自信をつけ、生活困窮から抜け出し、自立していくためには時に長い時間が必要です。予算の縮小や訓練時の保険の問題など、課題はあるようですが、横浜のこのモデルが多くの自治体に拡大していくことが望まれます。

大和市では、生活困窮者自立支援事業で中間的就労を紹介した人は2年間で1人だけということです。就労実績もそのほとんどがハローワークを通したものとなっています。しかし、相談に来た人のうち、就労、増収に結びついた人は半分に届いていません。中間的就労を紹介し、自立を支援していく体制の強化が望まれます。

市独自の開拓により、この4月からは新たなところを加えた4カ所の事業所を開拓し、中間的支援の受け入れ先を準備しているとのことです。しかし、ひとつの市だけの取り組みでは、該当する相談者数も多くはありませんし、開拓できる事業所も限られます。県央地区全体で取り組むなどの新たな試みも視野に入れ、政策提言を行っていきたいと思います。