内山地区の市街化区域編入地区計画と都市計画道路について(9月一般質問より)

2017年10月12日 16時43分 | カテゴリー: 活動報告

内山地区の段階的市街化区域編入についての計画が、いよいよ実現段階に入ろうとしています。

昨年末、内山の市街化整備推進協議会の「地区計画案」が作成されました。それを元に本年1月から7月にかけて初回編入ブロックに関する意見交換会が開催されました。ここに至るまでには長い年月が流れています。

「都市計画マスタープラン」をみてみますと、平成7年12月「地域の意見を聴く会」の中に「危険なので内山地区の整備を進めてほしい」という意見があることがわかります。また、「内山地区は、市街化調整区域でありながら住宅が密集しており、防災や交通の面でも基盤整備を行うことが課題です。また、この地区には、つるま自然の森など豊かな緑が残っていることから、こうした緑を活かしたまちづくりを進めていくことも必要です。」との記述がみられます。

平成22年12月、神奈川ネットワーク運動の河崎議員の質問に対し、市長は「市はこれまで考える会の皆様とともに内山地区のまちづくりについて検討を進めてまいりましたけれども、区画整理事業を具体化させるためには関係者の合意形成とともに、考える会とは別に区画整理事業を目指した準備組織を立ち上げる必要がございます。市として今後このような点も含め、考える会の皆様と十分に連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。」と答弁されました。

これを受けて、平成23年には地主主体の組織として地区内外の地権者600人の6割強の賛同を得て、一気に「内山の市街地整備推進協議会」が結成され、今に至っています。

内山地区の住民の方たちが市街化区域編入を求めるのは、この地区に次のような課題があるからです。

ひとつには、防災の不備。幅員6m以上の道路から140m以上離れた消防活動困難区域約24haに440世帯の方々が住んでおられます。平成20年に火災が発生したときは、今のロピア側から入った消防自動車と東林間側から入った消防車が鉢合わせをして動きがとれず、消火活動の開始が遅れたという事実があります。幅員3メートルから4メートルの道幅では大型車では曲がれない交差点も多数あり、救急や消火活動など緊急時に通常の状態で作業ができない状況は、今も続いています。

二つ目は交通の不便。内山地区も高齢化が進んでおり、コミュニティバスをこの地区にも走らせてほしいという要望はたいへん強いものがあります。しかし、公所中央林間線まで通っている「のろっと」は、道が狭いため、内山地区に入ることができません。道路の狭さは、人や自転車と自動車がすれ違う際には、常に危険が伴います。
その他にも排水設備のない道路や公共下水道の未整備は、本市も状況をよく把握されていることと思います。

これらの問題点を本市も認識しており、市街化区域編入については、様々な場面で公表されています。

平成27年10月に発表された「中央林間地区街づくりビジョン」の中には、「中央林間地区の北東部にある内山地区(市街化整備区域)については、都市計画道路や下水道などの基盤整備とあわせ、段階的な市街化区域への編入を図り、計画的な市街化整備をすすめます。」と書かれています。

平成28年度事務事業評価の「特定地域土地利用誘導事業(内山地区)」の中には、目的として「内山地区の市街化調整区域について、市街化区域編入を目指し、計画的かつ段階的な市街地整備の誘導を図ります」と明確に書かれています。市の関与の妥当性の欄には「総合計画や都市計画マスタープランの位置付けに基づいて、市が計画的な市街化整備の誘導を行う必要があります。」と書かれ、今後の方針としては、「市街地整備の誘導方針に基づき、段階的な市街化区域編入を行うために、地元組織とともに地区計画(案)を作成し、意見交換することにより地権者の街づくり意識の醸成を図ります。」とあります。

市街化区域編入を行うという市の方針は決まっています。その方針のもとに内山の市街地整備推進協議会は昨年末に「地区計画案」を作成し、本年意見交換会が行われたことは、先に述べたとおりです。

この意見交換会は、初回編入検討ブロックと決めた約8.4haについてのもので、その時には街づくり推進課による市街化区域編入の必要性などの説明がありました。地権者の方に来ていただきやすいよう、本年、平成29年の1月、2月、3月の毎週木曜日、朝10時から内山自治会館で12回開催しましたが、地権者222人の内、参加者は49人に留まりました。そこで6月29日、木曜日と30日、金曜日の夜7時からと休日である7月1日、土曜日と9日、日曜日の朝10時30分から中央林間コミュニティセンターで追加開催をいたしました。しかし、新しい参加者は4人に留まりました。協議会の方々、および街づくり推進課の職員のご苦労には頭が下がります。その結果が、参加者合計53人、地権者のうちの24%に留まったことは、非常に残念です。16回も開催したにもかかわらず、76%もの方が意見交換会に参加されなかった理由は、わかりません。関心がないのか、反対だからか、個別に聞かなければ、その真意はわかりません。

今回、計画案を作成した内山の市街地整備推進協議会の方々は、この結果を受けて、これからの市街化区域編入への実現への道に危機感を抱いておられます。地権者の高い同意を得ずして市街化区域編入の実現はありえません。2年後には、内山地区は下鶴間から中央林間6丁目、7丁目、8丁目、9丁目へと名称変更することが決まりました。予算も、もうついています。名前だけが新しくなり、地域の問題、課題は残されたまま。

市として、これでよいのでしょうか。

協議会の方たちによれば、地権者の方たちの関心が薄いと思われる理由に、あまりにも長期間におよぶ現状維持の現実があります。都市計画道路は50年も前に計画されていますが、実現のじの字も見えていません。また、内山地区は、緑住市街地として市によって方針化されてから既に24年が経過しています。それから今まで、目に見えて変わったものはありません。

実現可能かと思われた南側の一部区域の市街化区域への即時編入について、市は地域住民には平成27年に即時編入できると説明しながら、都市計画道路の事業認可等の担保や合意形成の割合などの条件について、限られた時間の中でその条件を満たすことができませんでした。住民は、即時編入できなかったこの経緯に失望しています。市街化区域編入についてもまた同じことが繰り返されるのではないか、とあきらめを口にされる方もおられます。市の姿勢が住民に信用されておらず、それが出席率の低さに表れている。そうだとしたら、市は、地権者に市として市街化区域編入に真剣に取り組んでいくのだという決意を見せねばなりません。今までできなかったのだから、今回もどうせ頓挫する、との住民の思いを払拭せねばなりません。

地権者の方に見せている現在の市の姿勢は、意見交換会時作られたパワーポイントの内容によく表れています。

「計画道路が整備されないと市街化区域に編入されないものではありませんが、市街化区域に編入されることにより、都市計画道路の整備が推進されることが考えられます。」という説明文は、合意度が高まって初めて都市計画道路を含めた実施計画を作る考えなのか、という疑念を生んでいます。

地権者の合意を得るためには、市街化地区計画案と同時に都市計画道路の具体的な案を示すことが不可欠です。「都市計画道路はいつできるのか」という質問がいつも出るのは、地権者がそのことに一番関心があるからです。
意見交換会時の市側の説明では、都市計画道路の具体的な計画はいまだ未定です。市街化区域に編入することで、地区計画の進捗とは別に順次計画的に整備される、というスタンスです。

しかし、都市計画道路と市街化地区計画の両輪があって初めて地権者は自分たちの生活に直接、関わることとして意識できるのです。そうすれば、積極的に説明会にも出席するはずです。前回、地区の一部を即時編入できなかった経緯に住民は失望しています。市の威信を取り戻さねばなりません。
また、今このとき、市の主導の元、積極的に推進していく姿勢を示さない限り、地権者の関心は低いまま、合意に至ることはありえません。

質問します。

中項目1 地区計画について

①市街化区域編入のため、具体的に今後どのように進めていくのか、
市長のお考えをお聞かせください。

市長答弁

内山地区計画案についての意見等をふまえ、市による説明会やアンケート調査を実施し、県との協議を進め、初回編入検討ブロックにおける市の地区計画案を今年度中に作成する予定である。地区計画案が作成された段階で都市計画案としての説明会を実施するとともに意向調査を行いながら合意形成を図りたいと考えている。市としても市街化区域編入の早期実現に向けた取り組みに努めていく。

②市街化区域に編入できる地権者の合意割合は、どの程度と考えていますか。
具体的な合意割合をお答えください。

部長答弁

具体的な規定はないが、できる限り高い合意率を目指す必要があり、その目安はおおむね8割以上

③法廷手続きの開始時期は、いつになりますか。

部長答弁

地権者の合意が得られ県や関係機関との協議が整った段階で、県に案の申し出をすることにより、都市計画の法廷手続きが開始されます。そこから編入までの期間は、一般的に1年から1年半程度かかることになります。

④まずは参加者を多くする工夫が先決ですが、万が一、説明会参加率や意向調査の合意割合が低い場合の対応策について、現在どのような対策をお考えでしょうか。

部長答弁

今後は説明会の案内に簡易的なアンケートを同封するなど、さらに工夫しながら実施する予定ですが、説明会参加率や意向調査の合意割合が低い場合には、戸別訪問等によって説明してご理解いただけるよう努めていく考えでおります。合意状況によっては、初回編入ブロックの範囲や地区計画の見直しを行うなど、柔軟に対応していきたいと考えております。

中項目2 都市計画道路について質問します。

都市計画道路について、今、市が姿勢を示すことは、極めて重要です。都市計画道路について具体的にどのように進めていくのか市長のお考えをお聞かせください。

市長答弁

南大和相模原線をはじめとする都市計画道路は、段階的な市街化区域編入に合わせて順次整備を予定しています。これまで沿道における建築計画の相談に対しては、都市計画道路の整備をふまえた設計変更等の協力をお願いしてきました。特に、公所中央林間線は歩行者の安全性を確保する必要があることから、建築相談に対して何度か用地取得に向けて交渉することに積極的に対応してきました。その結果、将来の都市計画道路整備に影響のない範囲で当初の建築計画を変更してもらうことができました。今後も協議会のみなさま方や地権者のご理解、ご協力を得ながら、早期の都市計画道路整備の実現に向け、積極的な対応を図っていきます。

 

ご答弁、ありがとうございました。

「市としても市街化区域編入の早期実現に向けた取り組みに努めていく」都市計画道路については「早期の都市計画道路整備の実現に向け、積極的な対応を図っていく」という市長のご発言は心強いものがあります。ぜひ、市の主導の元に積極的に、具体的に、進めていただきたいと思います。

地区計画案は今年度中に作成するということでしたが、市街化編入早期実現のためには、一刻も早い対応が求められます。法廷手続きが開始されてからも1年か、1年半の期間が必要とのことです。先を見通すことができるほど、実現への期待は高まり、地権者の方も現実のこととして計画を受け入れることができるはずです。

平成27年9月の議会で、地区計画における生活道路については、道路として地権者が提供する部分は原則として市が買い取るという明快な御答弁をいただいています。地区計画の合意形成において重要なポイントになります。地権者の不安をなくすよう、丁寧な対応をお願いいたします。

都市計画道路の整備と市街化区域編入。市の積極的な対応を期待し、協議会のみなさまとともに見守ってまいります。