ネウボラについての講演会に参加しました

2017年11月20日 19時17分 | カテゴリー: 活動報告

育児パッケージセット

講師の北方美穂さん

 

 

 

 

 

 

 

 

11月11日(土)調布市文化会館たづくりにて行われた講演会「どこがすごいの?フィンランドのネウボラ」に参加しました。「サステナブル・アカデミージャパン」と「あそびをせんとや生まれけむ研究会」主催の講演会で、講師は「あそびをせんとや生まれけむ研究会」代表の北方美穂さんです。

北方さんは2008年以来、フィンランドに幾度も足を運び、ネウボラの現状を紹介している編集者です。

「ネウボラ」とはフィンランド語で「アドバイス(Neuvo)の場(la)」という意味で、妊娠から就学前まで子どもと家族の病気予防と心身の健康促進を目的とする公共施設のことです。フィンランドでは、1920年代初頭から医師や助産師、看護師の有志によって妊婦健診が行われていました。1944年に制度化されたことにより、自治体に出産・子ども支援の地域拠点「ネウボラ」を設置することが義務付けられました。現在では国内に約800のネウボラがあります。

フィンランドでは、妊娠がわかるとほぼ100%の妊婦は「出産ネウボラ」へ行きます。妊娠期から子育て期を通して無償で利用できるネウボラは、いつも同じ保健師が対応し、親子一人ひとりのプライバシーを守りながら対話を重ね、信頼関係を築きます。その子どもが胎児のときからのデータを管理し、フィンランドの子ども全員を把握しています。
「出産ネウボラ」から「子どもネウボラ」へつなぎ、母親の妊娠から子どもの就学前まで、母子の病気予防と心身の健康促進を目的としてスタートしましたが、最近は家族全体を視野に入れて支援するようになってきました。子どもを取り巻く社会の変化に素早く対応する一面も持っています。(講演レジュメより)

日本では、2009年4月に施行された「乳児家庭全戸訪問事業」により、自治体によって乳児のいる家庭への全戸訪問を行っています。大和市では、「こんにちは赤ちゃん訪問事業」と呼んでいます。支援が必要と判断された家庭には、継続して訪問したり、子育て制度によって支援したりしていますが、問題がないと判断された大部分の家庭への継続した見守りは特にありません。

フィンランドでは、「どんな人だって子育てについて悩まない人はいない」というスタンスのもと、全ての家庭をサポートしています。ほとんどの母親は就業していますが、ネウボラにいくために休暇を取得するのは容易とのことです。2009年には子どもや妊婦だけでなく家族全体を国が支援する法律ができ、2011年からは家族全体への早期支援がスタート。総合健診日には、できれば家族全員が参加することになっているとのことです。ネウボラは、家族が安心して子育てするサポートをすることにより、母親の産後うつや子どもへの虐待を予防する大きな役目を担っています。

父親の育児休業取得率が8割であり、子どもが3歳になるまで育児休業の取得が可能であることにより、フィンランドでは0歳1歳で子どもを保育園に預ける親は少ないそうです。働き方も日本とは大きく違う国ですが、2014年の合計特殊出生率は1.71で日本の1.42とは大きく違います。少子化が問題である今の日本で、フィンランドの子育て支援に学ぶことはまだまだたくさんあると実感しています。仲間とともに研究をつづけ、政策提案に活かしていきたいと思います。