多様な子育てを応援するために一時保育の拡充を(2018年9月一般質問より)

保育園には、緊急的一時預かりという制度があり、仕事をしていない保護者も子どもを預けたいとき、どんな理由でも預けることができます。公立保育園では、3歳未満1時間360円、3歳児以上は210円と大変低額で預けることが可能です。一時保育を積極的に受け入れている保育園からは、この制度は支援の必要な家庭を見つけたり、虐待予防に効果があることが指摘されています。
多様な子育てを応援する意味からも神奈川ネットは一時保育の重要性を訴えてきました。今回、一般質問に取り上げることで、大和市の一時保育の拡充を訴えました。 

 

「保育園落ちた。日本死ね」の衝撃的な言葉が広まって以来、国も待機児童対策に本腰を入れはじめ、各自治体も待機児童ゼロをめざして施設づくりに励んでいます。格差社会の広がりの中で若い人たちの所得は伸び悩み、夫婦で働かなければ生活できない家庭や子どもを預かってもらえるなら働きたい、という人は増えています。本市では2013年に未就学児の18%だった保育園申込者は5年後の現在は、33%に上がっています。国の予想では、将来、申し込みは53.6%にまで上がると試算されています。供給すれば需要が増すという、いたちごっこは続くと予想されます。

神奈川ネットは以前から保育所の一時保育について様々な提案を行ってまいりましたが、ここに改めて、一時保育の重要性を認識し、より充実した子育て支援対策のために一時保育を活用していただきたいと考え、一般質問を行います。

1 大和市の保育所整備等の状況について

大和市は、3年連続で新制度による待機児童0を達成しています。待機児童対策に主力が注がれており、保育所、および入所者数は増加しています。

平成30年度版 「保険と福祉」によりますと、平成28年度から30年度の保育所数は、認可保育所、こども園、小規模保育所を合わせると、45から60と15園の増加、入所者数は3070人から3803人と733人増えています。

2019年10月から保育所、認定こども園、障がい児通園施設の3歳児からの保育料が無償化になる予定です。幼稚園、幼稚園の預かり保育、認可外保育園も一部無償化されますが、同じ無償なら幼稚園より保育時間の長い保育園に子どもを預けたいと考える保護者が増えてもおかしくありません。今後も、保育園需要は伸び続けるでしょう。しかし、少子化の波を受け、子どもの数は今後減り続けます。現時点では需要に合わせて保育所をつくる必要があるかもしれませんが、いずれは過剰になることも予想されます。

認可保育園には、多大な税金が導入されています。当面の需要に従い造り続けるだけでなく、保護者の人生に沿った多様な子育てを応援する施策もまた必要なのではないでしょうか。

質問

①平成27年度から平成29年度までの保育所整備費用と運営費用の推移と市の負担額について

答弁

保育所等の整備費用

平成27年度:2億8,097万4,722円 市負担額:3,121万9,000円

平成28年度:1億9,504万9,881円 市負担額:3,133万4,000円

平成29年度:2億4,629万2,000円 市負担額:2,736万5,000円

運営費用(2号認定と3号認定の施設型給付費の額)

平成27年度:28億2,001万250円 市負担額:14億3,700万3,172円

平成28年度:35億6,165万132円 市負担額:17億6,414万5,075円

平成29年度:42億452万5,970円 市負担額:20億5,055万2,972円

2 一時保育について

神奈川ネットは、『一時保育は地域に開かれた「窓」』と捉え、誰でも利用できる一時保育の必要性に長年、着目してきました。地域で実践している保育の現場では、短時間就労・緊急・レスパイト等に対応する一時保育の重要性が、日々実感されています。行政の事業名は、「一時預かり事業」となっています。しかし、受け入れる側からすると、単に子どもを預かるのではなく、その中で「保育」をしているという意識をもって取り組んでいます。そこでこの場でも、「一時預かり」事業を「一時保育」と呼ぶことにいたします。

神奈川ネットでは、昨年度、神奈川県内自治体の待機児童数と保留数を調査しました。マスコミ等は数字を重視し、報道します。数字は取り組みを可視化し、待機児童数の減少は自治体のアピールにもなります。しかし、待機児や保留児の保護者の中には、育児休業を取得するために望んで待機児童となる人もいます。横浜市では、保育所内定後の辞退者数が、例年1000人を超えています。翌年に望む保育園に入りやすくするために待機児童となってポイントをかせぐ。そこまでしなければならない現在の保育園入所状況があります。子どもが小さい間は家庭で育てたいと望んでいても、ゆっくりしていたのでは保育園に預けることが叶わなくなるために、産休を早々に切り上げ、職場復帰するという人もいます。

本来、自分のライフスタイルは制度に合わせるものではなく、自分で決めるものです。父親も母親も子どもに充分向きあえるよう育休を取得でき、職場復帰が保障される。必要と思った時に子どもを保育所に預けることができる社会であるべきです。

一時保育は、生き方の多様性を認め、短時間就労で需要が多い非定型保育を含めるならば、待機児童対策や保育士不足対策になるだけでなく、どんな理由でも本来預けることが可能な緊急的保育は、虐待予防、そして子育て世帯の家庭支援につながるソーシャルワークとしての機能が期待できます。現場の感想によると、一時保育は生活困難家庭はじめ、何らかの支援が必要な家庭の子どもが来る比率が通常の保育と比べて高くなっています。SOSを発信しやすい環境を作り、誰でも使える制度として地域に広く窓を開き、SOSを見逃さず受け止める。それが、子育ての早い段階で支援の必要な家庭や子どもを見つけ出し、支援していくStarting strongを実現することにつながります。

近年の住環境は、近隣とのつながりが希薄になっています。子育てに不安があっても、祖父母やベテランママたちのサポートが受けられず、子育てを楽しむどころか重荷に感じてしまう人が多いということでもあります。子育て支援のニーズ調査では「ちょっと子どもを預けたい」と望む声が一番で、子育て世代にとって一時保育は重要な施策です。神奈川ネットは各市の議員や地域の方々と昨年、一時保育を積極的に受け入れている保育所等の施設を訪ね、ヒアリングを行いました。そこから見いだされた一時保育の利点と考えられるものを以下、述べます。

働き方を選べる一時保育  

保育園の通常の保育は、基本的に就労や介護などをしている保護者の子どもを預かっています。既定の就労時間は、本市では標準時間保育では月120時間以上、短時間保育では月64時間以上となっています。

保育園を使える就労時間に制限があるため、子どもを保育園に入れるために長時間労働を選択している人もいます。短時間勤務にしたくても、それでは子どもを預かってもらえない。そこで仕方なく長時間労働を選択する…これでは本末転倒です。

年間延べ3000人を受け入れている横浜市青葉区のピッピ保育園で行った一時保育利用の保護者のアンケートでは、働いていてもあえて保育園には申し込まず、次年度以降も一時保育を利用した働き方を続けたいという保護者が多いということです。例えば、週2~3日の勤務を希望している保護者などは、一時保育を利用することにより、子どもを毎日保育園に預ける必要性が薄れます。それは、自治体の待機児童対策ともなり得ます。

多様な働き方を可能なものとするためには、保護者のニーズに合った多様な保育が必要です。一時保育は、短時間勤務や不規則な勤務でも預かることができるため、個々の家庭のニーズに合った支援が可能となります。

仕事の日だけ保育園

一時保育は、日ごとや短時間で子どもが入れ替わるため、定員が定まっていてもそれ以上に受け入れることが可能です。先ほどご紹介した横浜のピッピ保育園では、15人の定員で年間延べ3000人を受け入れています。本市でも公立の草柳保育園と私立のさくらの森保育園は受け入れ人数が多く、非定型的保育と緊急的保育を合わせると1年でのべ2000人以上を預かっています。仕事がある日に子どもを保育してくれる場所があれば、働きたいときに働くという自由が生まれます。一時保育は、必要な時、必要な人に支援ができる制度です。

保育士も短時間就労

利点は、利用者側だけにとどまりません。一時保育の導入は、保育士の短時間勤務を可能にします。保育士不足が深刻な社会問題になっている一方、保育士資格を持っていても保育の仕事についていない潜在保育士は現在50万人と言われています。自分が子育て中の人も一時保育ならば、ローテーションの活用により、働きたい時間に働くことが可能になります。資格保持者で少しだけ働きたい人のニーズにも合致するため、保育士の応募も多く、一時保育を積極的に行っている保育園では、保育士不足が解消しているところもあります。

子育てや家庭の相談機能

一時保育を多く受け入れている保育園では、課題のある家庭を発見することや保護者からの相談を充実させる必要性が見えてきています。保育を行う中で保護者との関係性ができることにより、相談できる環境が整います。人手に頼らず母親一人だけで子育てをしている人の中には、リフレッシュの時間が持てず悩んでいる人も多くいます。社会からとり残されているような気がしたり、育児に対して必要以上のプレッシャーがあったり、誰にも相談できないという不安の中で「孤育て」をしている人たちです。心身の負担のため、うつ病を発症する人さえいます。保育園に一時的に子どもを預けることにより、自分の時間を持てたり、相談の機会があるなど保護者にとっての心身の健康保持に役立ちます。それが、子どもへの虐待の可能性を減らします。

ソーシャルワーク

一時保育によって保護者と係わりが生まれる中で、保護者には悩みを相談してみようかという気持ちも生まれます。また、子どもの行動から、家庭や家族の問題が見えてくることもあります。子育てを保護者1人が抱え込まず、多くの大人が関わることによって子どもの生活も豊かなものになります。頼ってよいと思える大人がいることは、子どもにとってひとつの資産です。

生活が困難で、心配がある家庭は行政に繋ぎ、より多くの手がその家庭と関わることにより、見えていなかった課題が浮き彫りになります。支援が必要な家庭は、複数の問題を抱え込んでいる場合もあります。市と保育所が連携するならば、一時保育は、子どもの保育から家庭支援へつなげることが可能な重要な窓口です。

中央林間東急ストア内に4月から新設された「きらきらぼし」は、理由を問わず預かることを謳った一時保育施設です。その需要の多さは、一時保育の必要性を表すものとなっていると思います。保育の状況をお聞きします。

質問

①子育て支援として一時預かり保育の重要性をどのようにとらえているか

②子育て支援施設「きらきらぼし」の預かり保育の状況は

答弁

①・保育所には保育の専門性を生かした子育て支援を積極的に展開することが求められていることから、地域の子どもを預かる一時預かり事業は大変重要であると捉えています。

・児童を預かることによって、育児疲れなどで悩んでいる保護者や不適切な養育等が疑われる家庭の早期発見と支援につなげるなど、関係機関と連携を図りながら、子育て支援の役割を担うことができると考えています。

②8月末時点で608人の児童が登録。延べ利用人数791人
(1時間500円。リピーター多い)
年間の利用実績見込み:約2,000人前後

3 大和市の一時預かり保育の現状とホームページの内容について 

一時保育の中でも緊急的保育は、名前は緊急ですが、国の規定では理由を問わず保護者が子どもを預けることのできる制度です。平成27年7月厚労省が通知した「一時預かり事業実施要綱」によると、この事業の目的は、「保育所等を利用していない家庭においても、日常生活上の突発的な事情や社会参加などにより、一時的に家庭での保育が困難となる場合がある。また、核家族化の進行や地域のつながりの希薄化などにより、育児疲れによる保護者の心理的・身体的負担を軽減するための支援が必要とされている。

こうした需要に対応するため、保育所、幼稚園、認定こども園その他の場所において児童を一時的に預かることで、安心して子育てができる環境を整備し、もって児童の福祉の向上を図ることを目的とする。」となっています。

一時的に家庭での保育が困難になる場合は、病気や冠婚葬祭、育児疲れに限ったものではありません。日常では、美容院や習い事の時などは、子ども連れでは困難な場合があります。何より保護者の心理的・身体的負担を軽減するためには、リフレッシュが欠かせません。各市で行った調査では、緊急的保育の利用目的は、リフレッシュが多くなっています。

本市では、一時保育の利用目的を把握していません。何も聞かずに預かる利点は確かにあります。しかし利用理由を把握し、一時保育の実態解明を行うべきではないでしょうか。そこに一時保育の必要性が見えてくるはずです。

また、本市のHP上の記述では、「理由を問わず、次の状況などで一時的に保育が必要となった場合に利用できます。」という文章の後、
・保護者の疾病のため、一時的に保育が必要な場合
・保護者が入退院、通院又は出産のため、保育が必要な場合
・家族等の看護又は、介護のため、保育が必要な場合
・お仕事などで、緊急・一時的に保育が必要な場合
・親族等の冠婚葬祭のため、保育が必要な場合
・育児疲れのため、一時的に保育が必要な場合

という条件が並んでいます。平成28年6月に私が行った一時保育の一般質問の後、最後の育児疲れの記述が入りました。一時保育を利用したことがある方ならば、この制度が理由を問わず利用できることがわかると思いますが、HPを見ただけで就労していない人でも、介護をしていない人でも使ってよいのだと思える表現であることが望まれます。

今回、モデルチラシを作成してみました。配布した資料をご覧ください。このように記述すれば、リフレッシュに使ってよいのだと感じる保護者は増えるのではないでしょうか。このチラシは、神奈川ネットが考える理想の形です。のちに述べますが、市内同一料金の記述もあります。

チラシの内容

友だちとランチしたい
美容院に行ってきれいになりたい
劇場に行きたい
家でゆっくり本を読みたい
習い事がしたい
いろいろなお友だちとふれあいさせたい
夫婦だけで出かけたい
庭仕事をしたい
上の子の授業参観に行きたい
子どもと離れて楽になりたい
資格を取る勉強をしたい
子育てについて誰かに相談したい……

子育て中でもリフレッシュはとても大切です。

一時保育はどんな理由でもお子さんをお預かりすることができます。

一時保育とは、ご家庭で育児をしている方が、病気・通院・看護・PTA会議・仕事・冠婚葬祭などで、お子さんを預けて用事を済ませたいときやリフレッシュしたいときに、お子さんをお預かりし、保育する制度です。

◆利用条件  ○○市在住の○○ヶ月から小学校就学前までのお子さんが利用できます。 利用には事前登録が必要です。
◆利用料金  1時間 ○○円 (全施設同一料金です)
◆時間    施設により異なります。詳しくは施設一覧をご覧ください。

 

質問

①預かり理由など一時預かり保育の実態把握について

②モデルチラシを参考にホームページの内容を変更する考えは

答弁

①一時預かり事業の受付方法や利用方法、利用料金などは各施設ごとに定めており、子育て支援として児童を預かるにあたり、保護者に預ける理由の確認は求めていない場合もあるため、実際に利用された理由や目的など具体的な把握をすることは難しいと考えております。

②本市のホームページは、子育て支援のひとつとして一時預かり事業を利用していただくために、預かる場合の事例をいくつか挙げていますが、議員ご提案の内容も参考にしながら、今後も市民の皆さまにわかりやすく利用しやすい内容とするよう努めていきます。

4 保育所に一時保育の重要性を認識してもらうために

緊急的保育は、すべての保育所で実施することになっていますが、本市では子どもを多く受け入れている保育所は決して多くはありません。平成28年6月の質問に対する答弁では、こども部長は、緊急的保育が実施しにくい理由として、

「緊急的保育は、全ての認可保育所と一部の小規模保育事業所で実施することとしていますが、専用の部屋と保育士を確保していない場合、入所定員に余裕が生じたときに初めて緊急的保育の利用が可能となるため、受け入れが進まないものと考えております。以上のような理由により、既存の施設が受け入れを拡充していくことは困難な状況でございますが、新たな認可保育所の整備に当たっては、一時預かり保育事業の実施を条件とし、専用の部屋を確保するように指導しているところでございます。保護者が必要とするときに児童を一時的に預けることができる環境を整備していくことは、子育て支援の一つとして大変重要であると認識していることから、今後も緊急的保育を含めた一時預かり保育などの拡充に努めてまいります。」と述べておられます。

新制度後、新たに作られた保育所には、一時保育専用の部屋があります。しかし、平成30年度版「保健と福祉」によりますと、新制度開始以降に作られた小規模を含めた11の保育所で年100人以上の緊急的保育を実施しているのは、つきみ野きらら保育園の1園だけです。全体では、公立私立を含めた47園中、開園から、あるいは3年連続で年100人以上の受け入れをしている園はわずか6園です。

3年で延べ人数683人と、私立で3番目に受け入れが多いもこもこ保育園は、一時保育専用の部屋がなく、余裕活用型です。このことからも、受け入れ体制の問題は、保育室だけではないことがわかります。

一時保育に来る子どもたちは、毎日通う園児とは違い、園に慣れておらず保育の手がかかります。何らかの障害があるなど保護者が育てにくいと感じる子どもが来ることも多く、対応が大変なのではないかと受け入れを渋る園もある可能性があります。しかし、一時保育の重要性と保育状況がどういうものか知ることにより、受け入れをしていこうと前向きになる保育所も増える可能性があります。保育園同士の交流を促すことにより、一時保育の重要性をアピールする場が必要ではないでしょうか。

保護者が育てにくいと感じる子ども、子どもと少しでも離れていたいと感じる保護者、それを発見する可能性が大きい場所が、一時保育です。子育てが楽しいと感じる保護者を増やし、虐待される子どもを少しでも減らす。そのためには、「断らない保育」が大切です。断らず、受け入れることで利用は促進され、必要な人へ手が届く制度となり得ます。

本市のファミリーサポートセンターは、他市と比べて断らない保育を実践しています。断らないことが、次の利用につながっています。まず、申し込み状況と利用状況、断ったケース等の実態把握が必要です。

質問

①一時預かり保育の重要性を周知する機会をつくる考えは
②一時預かり保育を進めるための政策は

答弁

①市内認可保育施設等の園長が集まる合同園長会議の場で、預り人数が多い保育所の実際の取り組み事例などをあげながら、地域の子育て支援の必要性と一時預かり事業の重要性について周知していきたいと考えています。

②理由を問わずにいつでも気軽に子どもを預けられる大和市子育て支援施設きらきらぼしの託児室が好評であり、利用実績も順調に伸びていることから、市で保育所等を整備する場合には同様の考え方で一時預かり事業を実施したいと考えています。

5 利用料金と市単独補助について

この夏から、本市では一時保育の実施一覧表がHPにアップされました。昨年度から私も一覧表の作成を依頼しておりました。料金や保育時間等、各園を比較できる一覧表を作っていただき、ありがとうございました。保護者が各園に問い合わせなくても、情報が得られるようになったことは、市民サービスの向上だと思います。

本市では、一時保育の利用料金は、公立は同額ですが、私立では料金設定に大きな差があります。一覧表によりますと、公立の一時保育の1時間当たりの保育料は、1歳から3歳未満 360円 3歳以上 210円です。ファミサポの1時間720円と比べても大変利用しやすい料金設定です。私立では、公立と同額の保育所が4園ありますが、その他では料金設定がまちまちです。0歳から3歳未満の最高料金は、1時間1000円、最低料金は300円です。3歳以上の最高料金は、1000円、最低料金は250円です。

先ほど、私立で3番目に受け入れが多いと申し上げた、もこもこ保育園は、0歳から就学前まで一律で1時間800円と高額です。それでも保育園側に受け入れ姿勢があるならば、需要があるのです。

保護者に利用しやすい料金設定にすれば、経済的に厳しい家庭の保護者も一時保育を利用しやすくなります。またそれらの家庭の中にこそ、支援が必要な家庭が多く含まれるのではないでしょうか。断らない保育、低料金設定が大切です。

私たちが行った調査では、神奈川県で公立私立とも一時保育の料金が同じなのは、横浜市、相模原市、横須賀市、藤沢市、厚木市の5市です。本市と同じ県央地区の厚木市担当課にお話を伺ったところ、厚木市は昭和57年から統一料金で行っているとのことです。現在の厚木市一時利用者数は、本市とほぼ同じです。一時預かりに関する予算は、国、県補助金を含めて年約3000万円とのことです。新しい園をつくるより、低予算なはずです。

現在、一時保育は、保護者にとって育てにくいと感じるお子さんの受け皿となっています。保育を行う中で、発達面のサポートが必要な子どもであるとわかる場合も多いとのことです。また、近年の傾向として、0歳児の依頼が増えています。発達面で支援の必要なお子さんや0歳児には、子ども一人につき一人の保育士がつく必要があります。人手が増えれば、保育所は人件費がかさみます。現在の補助制度では、子どもを多く預かれば預かるほど、保育所は赤字になるという構造があります。これでは、一時保育を推進したくともすることができません。補助制度の充実が求められます。

質問

①保護者がより利用しやすくするため、低料金で統一したり、0歳児などの受け入れを増やすために市の単独補助を行う考えは 

答弁

・本市の一時預かり事業は、各保育施設が預り人数や実際にかかる人件費などの費用を考慮しながら園規則などにおいて利用料金を定めており、現時点で市内統一の料金体系にすることや市単独の補助制度を実施することは難しいと考えております。

・0歳児の預かりを実施している認可保育施設が少ないため、公立保育園で10月1日から生後6ヶ月からの預かりを実施する予定であり、今後も一時預かり事業の拡充を着実に進めてまいりたいと考えております。

答弁後要望等

一時保育の拡充を着実に進めていくとの市の方向性を頼もしく感じます。

きらきらぼしの受け入れ人数が多いことからも、一時保育の需要があることがわかります。また、10月から公立保育園で0歳6ヶ月児からの受け入れが始まるとのことです。0歳児の受け入れは手がかかります。保育所が受け入れられる制度の充実が求められます。

今回、担当課との話し合いの間に早速、HPの記述の変更がなされました。つい先日までは、利用理由の条件に「保護者が死亡、失踪のため」という記述がありましたが、現在はなくなっています。一時保育を利用する条件としてあまり現実的ではない表現だったと思いますので、早速の対応に感謝いたします。今後、今日お配りしたモデルちらしも参考にしながら内容を改良していくとのことです。その場合、HPと一緒に保護者の方の目につきやすいチラシもまた作成し、シリウス3階や保健福祉センターなど小さな子どもが集まる場所に配架していただくことを要望します。家庭で子育てに専念している方の中には、就労していないのに保育所で子どもを預かってくれる制度があることを知らない方もいらっしゃいます。HPは、事業の名称を知らなければたどり着かないという欠点があります。また、対象は主に若い女性です。本市では芸術振興のためにイラストコンペを行っています。例えば応募されたイラストレーターの方に子育て支援に相応しいイラストを描いてもらうなどして、きれいだから、可愛いから手に取るチラシを作るという広報の仕方もまた重要です。まず事業を知ってもらう。そして断らずに受け入れる。そこからしか確実な拡充はありえません。

拡充のためには、受け入れ態勢の充実もまた必要です。合同園長会議の場で今後、一時保育の重要性について周知していくとのことです。保育現場の方たちは、子どもたちのことを第1に考えて日々、努力されている方々です。一時保育の重要性を十分に認識し、対応の仕方がわかるならば、きっと前向きに受け入れをしていただけるはずです。合同会議の場だけでなく、実際の保育の現場を見ていただくことも重要と考えます。場の設定にあたり、市側の支援をよろしくお願いいたします。また、拡充を広げていくには、積極的に取り組んでいる園に対し、評価する仕組みが必需です。一時保育は人手が必要です。手のかかる子どもが集まる可能性も高い場です。受け入れたくても受け入れられない状況にならないために、市がしなければならないことは何か、現場の意見を汲んで進めていってくださるよう要望いたします。

はじめのご答弁にありました通り、保育所の運営には多額の税金が投入されています。認可保育所は市の資産です。就労していない人にも門戸を広げ、多様な子育て支援の在り方を応援する場となるよう努力を続けていってください。市内同一料金をすぐに実現することは難しいかもしれません。しかし、低料金でなければ利用できない方は若い保護者の中には多くいるはずです。繰り返しになりますが、支援の必要な方は、その中に多く含まれます。一時保育のソーシャルワークとしての重要性を再度強調しまして、私の一般質問を終わります。