文化創造拠点シリウスと図書館について(2019年6月一般質問より)  

2019年7月28日 14時41分 | カテゴリー: 活動報告

大和市文化創造拠点シリウスは今月、開館から2年半で800万人の入場者数を達成しました。市長は、図書館城下町として読書活動に力を入れたいと4期目の抱負を述べています。大和市の図書館は、来館者数は多いものの、貸出数が以前より特に伸びているわけではありません。充実した図書館とは何か、どうあってほしいのか、大和市の姿勢を問いました。
また、現在の図書館情報はコンピュータによって管理されています。市民がどんな本を読んでいるのかは極めて個人的な事柄で、図書館からの貸出情報が他人に漏れることはあってはなりません。この一般質問により、図書・学び交流課のHP上に返却した図書のデータは直ちに削除される旨、記載が加わりました。

 

中項目1 図書館の充実と今後の方向性について

図書館とは何でしょうか。

まず初めに、アメリカの宇宙天文学者のカール・セーガンの言葉を紹介します。
『COSMOS』(木村繁訳 朝日新聞社、朝日文庫、1984年)
「私たちの遺伝子が、生き残るために必要な情報のすべてを貯えることができなくなったとき、私たちは、ゆっくりと脳を発明した。そのあと、おそらく1万年くらい前のことだろうか、私たちの脳のなかにたまたま納まっているものよりも、もっと多くのことを私たちは知らなければならなくなった。そういう時期がきたのである。  それで私たちは、ものすごい量の情報を、遺伝子でも脳でもないところに貯えることを学んだ。このように、からだの外に、社会的な〝記憶〟を貯える方法を発明したのは、この地球上では私の知る限り人間だけである。そのような〝記憶〟の倉庫は、図書館と呼ばれている。」

図書館は記憶の倉庫だとこの科学者は言っています。

現在、岩波ホールで公開中のフレデリック・ワイズマン監督 『ニューヨーク公共図書館』の中では、図書館は「本の置き場ではありません。図書館とは人。主役は知識を得たい人々。」という言葉が紹介されています。

人々の居場所であり、活動の場であり、知の殿堂である図書館。

本市では、その本館が「文化創造拠点」と銘打つシリウスの中におかれています。本市は、「日本一の図書館のまち」と自らを呼んでいます。HPを開けば、「図書館城下町大和市 累計来館者数 800万人達成 大和市文化創造拠点シリウス」という言葉が、その写真と共に目に飛び込んできます。県外からの視察者も多く、今やシリウスと図書館は本市が誇る大きな財産です。

4月23日 神奈川新聞 大木市長インタビュー記事では、4期目の抱負を訊かれて、市長は次のように答えておられます。
「もう1点、読書活動にも力を入れたい。『図書館城下町』として子どもだけでなく、大人の読書活動をより推進したい。これからはAIの時代。人間として一番の武器は知恵。それを醸成するのは読書だ。知恵を獲得できる図書館を一層充実させたい。」

また、今年の広報やまと新春号「市長新春対談」では、市長は図書館情報学の専門家慶応義塾大学名誉教授の糸賀雅児(いとがまさる)さんと「図書館が秘める新たな可能性」と題して対談を行い、読書の重要性などについて、言及しています。

読書好きの市民の一人として、その方向性を歓迎し、日本一の図書館のまちの名に恥じない図書館運営に期待しています。そこで、今回は、本市の図書館運営について、お聞きします。

図書館を一層充実させていくには、どのような図書館でありたいのかという理念や方針がなくてはなりません。本市の図書館年報2015年度版には、次のような理念が掲げられています。

日々新しい事態や課題に直面する流動的な時代に対応できる幅広い視野および理解力や判断力、それらを裏づける知識、さらにそれを養う好奇心と柔軟な思考能力が求められています。
本図書館は、常にこのような要望に応えるところでありたいと考えています。
また、図書館は、基本的人権の一つである「知る自由」を持つ人々に対して必要とされる情報(図書資料等)を提供することにより、教養を身に付け、豊かな人間性を育んでもらうところであり続けたいと考えています。
いつでも、どこでも、誰にでも、必要なときに、必要な情報を的確に提供することによって、社会の豊かさを確信できるよう利用者の皆様のお役に立つとともに、信頼される図書館を目指して、図書館の運営に努めていきます。
生涯学習を支える社会教育の中核施設として、また情報の拠点として次のことを掲げ、いつの時代にあっても、あってよかったといわれる図書館にしたいと考えています。
1.地域の知りたい要求に応える図書館を創造する
2.必要なときに利用できる、身近で親しまれる利用しやすい図書館を創造する
3.子どもの好奇心と知識欲を満足させる図書館を創造する
4.面白く、楽しいみんなの図書館を創造する
5.人生と地域社会の成長に役立つ図書館を創造する

以上が、2015年度版です。

ところが、2016年度版図書館年報にはこの理念は載っていません。代わって「図書館の基本方針」が載っています。2016年は、言うまでもなく11月にシリウスがオープンした年です。基本方針は次のようなものです。

平成28年11月3日、大和駅東側第4地区の再開発に伴い、大和市文化創造拠点シリウスに図書館が移転しました。近年、創造力や表現力を養う読書の重要性が認識され、図書館運営に力を注ぐ自治体が増えてくるなか、新図書館は、従来の図書館に代わって、より多くの市民に親しまれる新しいスタイルの図書館をめざしています。
本市は、都市の主人公である人(市民)の健康、暮らしの場であるまちの健康、人のつながりを形成する社会の健康が織りなす「健康都市」の実現をめざしています。
新図書館は、市民がくつろぎながら本に親しむことのできる施設として、また「健康都市」を支える施設`健康都市図書館´として、次の5つのコンセプトを基本に運営します。
(1)いつでも快適に過ごせる、市民の健康オアシス
(2)だれでも気軽に立ち寄れる、みんなの本棚
(3)あらゆる情報が集まる、頼もしい学習パートナー
(4)子どもたちの好奇心を刺激する、本のテーマパーク
(5)図書館サービスの中心となる、ハブ図書館

シリウスに足を運んだ人なら、なるほどと思う居場所を重視した新しいコンセプトであると実感します。しかし、この中には2015年の図書館の理念にあった「地域の知りたい要求に応える図書館を創造する」や「人生と地域社会の成長に役立つ図書館を創造する」など、図書館の本来の意義である知的欲求にこたえる言葉はなくなっています。その理念はどこに行ってしまったのでしょうか?また、2017年図書館年報には、この基本コンセプトも載っていません。理念もコンセプトも公表しないのでは、どのような図書館でありたいのか市民に伝えることができません。

質問
・「人間として一番の武器は知恵。それを醸成するのは読書だ。知恵を獲得できる図書館を一層充実させたい。」とのことですが、それを実現するために、具体的にどのような方針をもって図書館を充実させていくつもりなのか。市長の考えをお聞かせください。

答弁(市長)
・読書は、知恵や想像力を高める源であり、子どもにとっては、読書が果たす役割は非常に大きいことから、1期目の市長就任以来、市民の読書活動の推進に力を注いできました。
・学校では、学校図書館のリニューアル、学校図書館司書の全校配置、学校図書館スーパーバイザーの派遣などを進めた結果、児童生徒一人当たりの読書量の増加、市立小学校4校で文部科学大臣表彰の受賞などの評価につながっています。
・文化創造拠点シリウスでは、「市民の居場所」としての新しいタイプの図書館がスタートし、現在、シリウスの累計来館者数は800万人を超えるなどの成果を収めています。
・近年、認知症や、おひとりさま、人口減少などが課題となっており、さらにこれからのAI時代を生き抜くためには、読書活動の充実がその要になるものと捉えています。
・また、人生100年時代と言われる中で、長く健康に過ごすためには、読書活動が有効であることも、数々の研究で明らかにされつつあります。
・今後は、日本一の図書館を抱えるまちとして、「図書館城下町」という旗印のもと、蔵書やサービスの充実など、知の拠点である図書館としての基本的な機能を維持しながら、図書館の新しい可能性を広げ、市民の読書活動をさらに推進してまいりたいと考えています。

 

中項目2 図書館長について

少し前の本になりますが、菅原峻(すがわらたかし・図書コンサルタント)「図書館の明日をひらく」には、図書館長の重要な役割が書かれています。
「図書館長は、そのまちの図書館サービスの最高責任者である。住民にどのようなサービスを届けるのか、これからサービスをどう発展させていくのか、それを考え計画を立てる。司書職員を指揮し、相談にのり、業務を滞りなく進めていく。それが図書館長である。住民が必要とする、役に立つ資料群の構成が、図書館長の極めて大切な責務である。深い教養、資料についての広範な知識、選択の理論と技法、そういったものを身につけていないで、どうして図書館長が務まるだろうか。」

図書館長はこのように、図書館の現在、未来にとって極めて重要な立場にあります。司書であることはもちろん、統括能力も求められます。

大和市の図書館長は直属の職員ではなく、指定管理者の一員です。指定管理者制度はその利点として、内外の様々なノウハウを知り、発揮できる半面、運営を任される期間が限定されている側面があります。運営について市側がしっかりした方向性を示し、それに則って館長が実務を担う必要があります。

(質問)
1、本市では、館長に何を求めているのでしょうか。現在や今後の運営について市は指定管理者とどのように連携して図書館を運営していますか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・図書館を統括する最高責任者として、館長は職員の能力を最大限に引き出し、利用者のニーズを運営に反映させる役割を担っており、優れた経営感覚を兼ね備えた図書館のプロであることが必要であると考えています。

(質問)
2、指定管理者が変わっても大和市らしい一貫した図書館運営ができるようにするために、どのような工夫がなされているのでしょうか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・市民の知の拠点である図書館において、蔵書構成や資料保存など、根幹的な機能を長期的な視野で持続していく必要性は、強く認識しているところです。
・一方、時代背景や社会の変化に応じ、柔軟な運営も求められるため、指定管理者による管理運営については、概ね5年の期間を設け新規事業者の参入機会を確保しつつ、それまでの運用の見直しを行う機会とするよう努めています。
・指定管理者との協定において図書館のコンセプトを提示し、日常的に指定管理者と関わることで、本市の図書館において継続性と柔軟な運営の双方の実現に努めています。

 

中項目3 各図書施設の特色について

シリウスは交通の便が良いため、市外からも多くの方が来られていることは承知していますが、大和市立図書館は、基本的に大和市民のための図書館です。市民の税金で運営されています。どのような図書館にしていくのかを決めるには、大和市民にはどのような特色があり、図書館としてどのような蔵書が求められているのか知る必要があります。
私の住んでいるつきみ野の方たちと交流していますと、大学の先生や会社で研究をしている方など、知的職業についている方が多くおられます。時間ができ、図書館に足を運んだ時、そのような市民が満足のいく本がたくさんあるならば、継続的に利用してもらえるはずです。
小説などの読み物が好まれる地域、新書や学術書など知的満足の得られる本が好まれる地域、自然に親しむために参考になる本が好まれる地域など、各館によって蔵書の配置を変えることにより、特色ある図書館が生まれるものと思います。

(質問)
本市は大和市民の特色にどのようなことがあると分析し、図書館運営に活かしていますか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・どの図書館施設においても同じように高いレベルでのサービスが提供できるよう、全市にわたり一体的な管理を行うことを基本に置き、その上でそれぞれの図書館に特色を持たせた蔵書構成としています。
・中央林間図書館においては、電車内での読書に負担の少ない文庫や新書を多く取り揃えています。
・渋谷図書館においては、児童書の所蔵に力を入れております。

 

中項目4 選書について

公共図書館は、市民の要求にこたえ、読みたい本を提供する役割があります。

1954年に採択され、1979年に改訂された「図書館の自由に関する宣言」という日本図書館協会の綱領があります。「図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することをもっとも重要な任務とする。」と定めています。また、その中には「図書館は、国民の知る自由を保障する機関として、国民のあらゆる資料要求にこたえなければならない。 」という一文があります。そして「図書館は、自らの責任において作成した収集方針にもとづき資料の選択および収集を行う。」など図書館としてこうあるべきという姿が示されています。

市民の要求にこたえると言っても、単にリクエストが多い書籍を購入していたのでは、その蔵書はどうしても多くの人が読みたい本、話題の本に偏ります。

大和市立図書館蔵書検索システムには、貸出ベストや予約ベスト一覧表が載っています。

覗いてみればわかりますが、ベストセラーがずらりと並んでいます。ちなみにきのう時点での文学での貸し出し1位は2017年に直木賞と本屋大賞を取り、今年映画化される「蜜蜂と遠雷」、文学以外では、「人生がときめく片付けの魔法」です。これらの本は所蔵数も多く、「蜜蜂と遠雷」は22冊、「片付けの魔法」は12冊です。一覧の中で最も所蔵数の多いのは、文学の貸出ベスト8位の「火花」で、25冊です。非常に話題になった本なので、皆さんもご存じだと思います。

貸し出しは歴代の記録ですが、予約ベストは現在の記録です。現在、予約数がもっとも多いのは、今年本屋大賞をとった「そして、バトンは渡された」で、予約数391です。所蔵数は7です。現在の所蔵数なら、今、予約して手元に届くのは1年後になる計算です。もしかしたら、このような本は買い足すのかもしれません。いずれにせよ、予約が多い本を買っていたら、1つの作品の所蔵数は増えます。

1つの作品が図書館にはこんなにあるのだという事実に驚きました。「火花」が25冊あると聞いた市民は皆、驚いていました。「火花」の予約数は出版から4年後の現在は0です。この冊数を持ち続ける必要はなくなっていますので、いずれ数は減らされ、本は破棄されるはずです。

ベストセラーは、要望が多くなるはずの本なので、公立図書館として購入する必要はあると思います。なるべく早く手元にお届けするために、複数購入するのも必要かと思います。しかしそんなに多く必要か、という考え方もあります。ベストセラーをどうしても読みたかったら、買えばいいという考え方もあります。古本屋にもすぐ登場します。

要望の多い本を提供する一方で、図書館には資料として本を保存しておくという役割があります。借りた人が今までいなくとも、いつか必要とする人が現れるまでそこで待っている本も必要です。出版の移り変わりは激しいので、絶版になった本でも図書館に行けば手に取ることができるという安心感を市民に与えることができます。

図書館利用ならではの読書の仕方があります。はじめの1冊は、話題の本や人から勧められた本、あるいはふと手に取った本など何でもいいですが、その本の中に他の本の紹介があり、それをまた借りる。またそれに関係のある本を借りる、という読み方です。1冊の本から世界が広がっていきます。そして例えばひとりの作家についてもっと知りたくなった時は、全集を読んでみようかと思うかもしれません。その時、その全集があるかどうか。その需要に答えられるのが、充実した図書館だと、私は思います。

先にあげた図書館協会の綱領には「図書館は、成文化された収集方針を公開して、広く社会からの批判と協力を得るようにつとめる」という1文があります。大和市の蔵書収集方針を伺います。

(質問)
1、購入図書はどのように決めているのでしょうか。明文化された収集方針がありましたら、それもお答えください。

2、市民からリクエストがあり、本市に蔵書がない場合、他市から借りることがあるかと思いますが、購入することもあるかと思います。それはどのように選択しているのでしょうか。

答弁(文化・スポーツ部長)

・選書は、「資料選定収集方針」に基づき、指定管理者の選書会議において選定したものを、図書・学び交流課において決定し、指定管理者が購入しております。
・利用者からのリクエストに対しては、市内の蔵書構成、配架のバランスや蔵書冊数などを勘案し、選書会議などの手続きを経て購入を判断しております。
・なお、「資料選定収集方針」は、市のホームページにおいて公開しております。

 

中項目5 字を読むのに不自由な市民への対応について

現在は対応が改良されていますが、昨年まで図書貸出カードの作成に納得のいかないことがありました。市民の方に指摘されて知ったのですが、目の不自由な人のための音読テープなどを借りられる障がい者用の特別な貸出カードがあります。そのカードをお持ちの方は一般の図書を借りるカードを作ることができない、つまり一般図書を借りることができない、となっていました。なぜ、と聞いても、そういう決まりですから、という対応だったそうです。私もおかしいと思い、対応の改良を求めた結果、今は障害者カードをお持ちの方も一般のカードを作ることができるようになっています。

字の大きい大活字本など、字を読むのに不自由な方に対応した資料が図書館にはあります。弱視とまではいかなくても、白内障気味の高齢者など、大きい字の本を読みたい方はいるはずです。漢字の旁(つくり)を知るために大活字本を見たいと来館した外国の方がきた、という図書館もあるようです。また、文学作品を作者や俳優などが朗読したものは、目の見える人にとっても魅力あるものです。

(質問)
・字を読むのに不自由な市民への対応は、現在どうなっているでしょうか。大活字本などの特殊な資料にはどのようなものがあり、誰でも借りられるシステムになっているでしょうか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・大きな字での読書を希望される方に、大活字本、拡大読書器などが、どなたでもご利用いただけます。

・電子書籍や電子新聞など、画面を拡大することができるサービスもご用意しております。

・障がい者サービスは、朗読の音声が録音されたカセットテープや、専用再生機で朗読を聞くことのできるデイジー、音声と画面表示を同時に再生するマルチメディアデイジーなどを備えております。

 

中項目6 貸出情報のセキュリティについて

インターネットで図書を購入したことがある方なら、目にしたことがあるかと思いますが、何か本を買おうと検索した時、「あなたへのおすすめの本」が下の方に紹介されます。私はそれを初めてみた時、とてもいやな気分になりました。あなたはこんな本が好きなんでしょ、知ってますよ、と言われたような気がしたからです。コンピュータが自動的に表示しているのはわかっていますが、今まで検索した本の記録がすべて残り、それを基にお勧めの本が紹介されているのは一目瞭然です。だからインターネットでは買わない、という人はいます。

図書館も現在、誰が何を借りているか、すべてコンピュータで管理されています。記録を残すのは簡単です。

先ほど紹介した「図書館の自由に関する宣言」の中には、「図書館は利用者の秘密を守る」という項目があります。その内容は、 1、 読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり、図書館は、利用者の読書事実を外部に漏らさない。ただし、憲法第35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする。 2、 図書館は、読書記録以外の図書館の利用事実に関しても、利用者のプライバシーを侵さない。 3、利用者の読書事実、利用事実は、図書館が業務上知り得た秘密であって、図書館活動に従事するすべての人びとは、この秘密を守らなければならない。 です。

この1の「ただし、憲法第35条にもとづく令状を確認した場合は例外とする」がとても気になります。市民が事件の容疑者になった場合、令状があれば警察は図書館の貸し出し記録を見ることができるのでしょうか?

どんな本を読んでいるか知られることは、その人にとって心を覗かれるのと同じです。容疑者の家を家宅捜査して、こんなビデオがたくさんあった、こんな本があったなど報道されることがありますが、図書館の記録も捜査可能なのでしょうか。自分が事件の容疑者になるかもしれないと思っている人は少ないでしょうが、記録への不安から、図書館の本は借りない、と決めている市民がいるかもしれません。私は図書館の本を借りてはいましたが、そのことはずっと不安に思っていました。以前、委員会で質問し、記録は削除されると聞いた時、とても安心しました。

(質問)
1、貸出本の記録はどのように保存されているのでしょうか。システムの説明をお願いします。

2、秘密は守られ、いかなる時も漏らされることがないことを、検索システムや図書館のHPなどで市民に知らせ、より多くの人に安心してもらえるようにすべきと思いますが、いかがでしょうか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・利用者の貸出履歴は、読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり、図書館は利用者の貸出情報を守るという責務を負っています。
・本市の図書館システムは、図書を返却処理した際、貸出履歴のデータを削除して、利用者の貸出履歴を遡ることができないようにしております。
・このことは、今般、市のホームページにおいて掲載を始めたところであります。

 

中項目7 シリウスでの公衆電話の設置について

最後は、図書館とは少し離れますが、シリウスの利便性向上のためにぜひ検討いただきたいことがありますので申し上げます。

公衆電話の設置についてです。

現在、シリウスやポラリス、学習センターなどに公衆電話がありません。先日、シリウスに行った際、携帯電話を忘れていることに気づきました。人に連絡したいことがあったので、公衆電話の場所を聞きましたら、駅に行かなければありません、と言われました。仕方なく駅まで行き、また戻りました。往復でその距離約500mです。案内の方に、こういう問い合わせはありますか、と聞いたところ、よくあります。というお返事でした。

公衆電話は、NTTの設置基準があることは存じています。500mに1台という決まりがあるようです。また、利潤が上がるところには設置できるという決まりもあるようです。このどちらにも、例えばシリウスは合致しません。しかし、だから設置できない、でいいのでしょうか?

特にシリウスは、ホールがあります。ということは、多くの人が待ち合わせる場所だということです。約束の時間に相手が現われない時、携帯電話がなかったら、公衆電話が必要ではないでしょうか?駅に行けばいいと言われるかもしれませんが、開演時間が迫っている可能性も高いです。また、ホールで観劇するとき、例えば女性はおしゃれしています。ハイヒールを履いてくる人もいます。炎天下、あるいは雨の日、寒い日、ハイヒールを履いて往復500mを歩くのは、元気な人でも苦痛です。高齢者の中には、携帯電話をお持ちでない方もいらっしゃいます。そういう方はなおさらです。

また、災害が起こった時、多くの公共施設は避難所になります。災害時、公衆電話だけが使えた事実は、みな覚えているはずです。

(質問)
・シリウスに公衆電話を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。

答弁(文化・スポーツ部長)
・公衆電話の設置は、総務省の基準により、市街地においては大嶺00メートル四方に1台とされており、大和駅から約250メートルに位置するシリウスには設置がかなわなかった経緯がございます。
・ただし、大規模災害などの非常時においては通信手段の確保は不可欠であることから、災害用の特設公衆電話が設置できる配線等が整えられております。

 

(答弁後の要望)

まず、貸出情報のセキュリティについて、早速HPに載せていただき、ありがとうございます。図書・学び交流課のトピックスのところに「ご利用に関するお知らせ 本市の図書館利用において、ご利用者の貸出履歴は返却処理の際データを削除しております。あらかじめご承知おきください。」とあります。昨日からアップされたとのことで、私も今日、確認いたしました。目立つものではありませんが、市民に安心感を与える貴重な情報と思います。

今回、この質問を取り上げたことにより、職員の方たちが情熱的に図書館運営に関わっていることがわかり、嬉しく思いました。また、指定管理者制度になっても長期的な視点に立って運営していく方針がわかりました。市長も読書活動の推進に力を入れてくださるとのこと、これからの図書館運営に期待いたします。

選書についてHPにアップされております「資料選定収取方針」には、網羅的な資料収集に努めることや資料価値が高く適切なものを選択することなどの方針が載っています。蔵書は市の大切な資産でもあります。図書館城下町を維持するために、今後も予算を削ることなく、より多くの市民が満足できる充実した蔵書の収集を続けていただくことを要望いたします。

公衆電話について、なぜ導入できないのかわかりませんが、市民サービス向上のためには、必要と思います。来館者の要望をとらえ、設置に向けて検討していただくよう要望いたします。