やっぱり石けんが一番 科学的に見た有効性

2月6日(土)、持続可能な環境を作る政策・制度研究会、香害・化学物質プロジェクト主催の講座「コロナと石けん―科学的視点から考える」に参加しました。講師は洗剤・環境科学研究所代表の長谷川治氏です。

コロナウイルスを退治するために除菌が重要なのはわかるけど、何を使ったらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。テレビをつければ新しい商品のオンパレードです。こんなに効果!と謳っていても、画像をよく見るとほんのちょっと菌やウイルスが残っていたり。100%とは言えない逃げ道なのでしょうが、宣伝は人の感覚に訴えるものでしかありません。

今回の学習会では、科学的検証結果を踏まえたお話を伺いました。国立感染症研究所の調査を基に界面活性剤などがコロナウイルスの破壊にどれほど有効なのか、そして私たちは何を使ったらいいのか、を学びました。

今更かもしれませんが、厚生労働省/新型コロナウイルスに関するQ&Aによると、コロナウイルスとは下記のようなものです。

 「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」はコロナウイルスのひとつです。コロナウイルスには、一般の風邪の原因となるウイルスや、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」ウイルスが含まれます。
ウイルスにはいくつか種類があり、コロナウイルスは遺伝情報としてRNAをもつRNAウイルスの一種(一本鎖RNAウイルス)で、粒子の一番外側に「エンベロープ」という脂質からできた二重の膜を持っています。自分自身で増えることはできませんが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えることができます。ウイルスは粘膜に入り込むことはできますが、健康な皮膚には入り込むことができず表面に付着するだけと言われています。物の表面についたウイルスは時間がたてば壊れてしまいます。ただし、物の種類によっては24時間~72時間くらい感染する力をもつと言われています。
 手洗いは、たとえ流水だけであったとしても、ウイルスを流すことができるため有効ですし、石けんを使った手洗いはコロナウイルスの膜を壊すことができるので、更に有効です。手洗いの際は、指先、指の間、手首、手のしわ等に汚れが残りやすいといわれていますので、これらの部位は特に念入りに洗うことが重要です。また、流水と石けんでの手洗いができない時は、手指消毒用アルコールも同様に脂肪の膜を壊すことによって感染力を失わせることができます。

ここにはっきりと流水と石けんの効果が書かれていますが、感染症研究所は北里大学と組んで、様々な実験を行っています。その報告書の中では、まず最初に「石けん」の主成分である「脂肪酸カリウム」と「脂肪酸ナトリウム」が99.999%以上の感染価減少率であることが載っています。その他にも有効な界面活性剤の名前が載っていますが、私たちの最も身近にある石けんを使えば充分であることが、この実験結果からわかります。

国立感染症研究所の有効性評価結果はこちら

石けんは人間が長い間使っている安全性が確認されている物質です。学習会では、使用した石けんが排水溝から川を経て、海に流れ込んだらどうなるのかを実験しながら見せてもらえました。海水に石けん成分が混じると、水中のミネラル成分であるカルシウムやマグネシウムと反応して食用石けんとなり、魚などが食べても安全な栄養分となるそうです。(あまり食べたくはないですが。)
一方、合成洗剤は、河川や海の生物に甚大な悪影響を及ぼすことは、過去の公害の歴史が物語っています。

これさえ使っていれば安心。身近な石けんの有効性を改めて確認できた学習会でした。