尖閣諸島周辺海域に関する意見書 賛成も反対もせず、退席しました

  • 大和市議会、神奈川ネットワーク運動の会派3人は、下記の意見書について、賛成も反対もせずに退席しました。
    意見書は下記のとおりです。3月23日の本会議では、賛成23,反対1,退席3で採択されました。

 尖閣諸島周辺海域での中国艦艇による漁船追尾などに関する意見書

 近年、中華人民共和国による我が国領海への侵入や漁船への接近等が繰り返され、昨年はその度合いが特に強まってきた。
 さらには今年に入ってから1月22日に海上警備に当たる中国海警局の任務や権限を定めた「海警法」が、第13期全国人民代表大会常務委員会第25回会議にて可決・成立し、2月1日から施行された。これにより同局が任務の上で武器を使用できる権限が与えられたため、事態がより悪化する危険性が強まっている。我が大和市には厚木基地が所在しており、周辺海域における警戒監視等の任務を担っているため、決して対岸の火事ではない。
 尖閣諸島は、明治28年(1895年)1月に日本政府が沖縄県の所轄として領土に編入を決定して以降、歴史上も国際法上も認められた我が国固有の領土であることは、紛れもない事実である。尖閣諸島周辺海域で頻発する日本漁船への威嚇行為は、今後、さらなる不測の事態を招く恐れがあり、断じてあってはならない。
 よって、本市議会は政府及び国会に対し、下記の事項を実施するよう強く要請する。

 記
1 尖閣諸島周辺海域において、中国艦艇による日本漁船への追尾・威嚇行為などを行わないよう中国政府に強く働きかけること。
2 日中両国間の緊張関係がエスカレートすることを避けるため、平和的な外交により、中国との関係改善を図りながら、冷静かつ毅然たる態度で尖閣諸島周辺の領海や排他的経済水域の安全確保について、適切な措置を講じること。

 

退席の理由は下記のとおりです。

意見書には、厚本基地所属の海上自衛隊が、尖閣諸島周辺海域における警戒監視等の任務を担っているとありますが、厚木基地の哨戒機は東シナ海までは行っているという根拠は推測に過ぎません。
領土問題を抱える日中両国にとって、その上空を海上自衛隊が飛行するということは大問題になります。あくまで領海内の不審船を監視するということが主な仕事ですから、そこは海上保安庁が監視しているのです。
意見書にあるように、海警法で中国公船が武器を使用できるとしたことは大きな危惧であることは理解でき、解決のためには平和的外交で臨むことが必要です。そう言っておきながら毅然とした態度をとるべきだというのは矛盾しています。
地方自治体や議会が過剰に反応することで、水域で漁をしている漁業者がさらに危険な目に遭うことがあっては本末転倒です。まずは、領土問題の解決にむけて外交を進めるべきであると考えます。

市議会の用語解説によると、意見書とは「地方自治法の規定に基づき、国会や国の関係省庁などに対し、制度改善の要望など市の公益に関することについて、議会としての意思をまとめた文書を提出する」ものです。上記意見書は、厚木基地があるという理由で、大和市に引きつけていますが、本来、外交は市の公益に関することではないので、市議会が口をはさむ問題ではありません。ですから、提出すべきではないと考えます。 その理由で反対することもあり得ますが、「平和的な外交」という文言もあることから、反対はしにくいと考えました。かといって、「毅然とした態度をとれ」という強い文言があるものに賛成したくはないという観点から、退席という判断をしました。