農薬の人への影響とは?

5月10日(月)神奈川ネットワーク運動・大和市民会議とささがみ生活クラブ共催による学習会「農薬の人への影響とは」を大和市学習センターシリウスとオンラインで開きました。講師は、環境脳神経科学情報センター副代表であり医学博士の木村-黒田純子先生です。当日は市内や県外から70人を超える参加者がありました。

農薬とは、1950年ごろから天然物に変わり使われてきた合成の化学物質です。生産者を苦しめてきた害虫や雑草を除去するために便利なものとして使われていますが、「何らかの生物を殺す殺生物剤(バイオサイド)」ですから、農薬は基本的に「毒物」です。

例えば、グルタミン酸、アセチルコリン、グリシン、セトロニンなどの神経伝達物質は人間も昆虫もすべて同じです。昆虫に害があるものは人間にも害がります。この危険性は1960年代にはレイチェル・カーソンが「沈黙の春」で指摘していますが、21世紀に入り、ミツバチなどが急激に減るなど、環境への影響が今では目に見える形で出てきています。

日本は2015年のデータでは、農地単位面積当たりの農薬使用量は1.2トン/㎢でOECD加盟国の中では最大の使用大国です。2位は韓国。農業大国のフランスは約0.2トン/㎢、大量に使われているイメージのあるアメリカは0.1トン/㎢です。

学習会では、農薬に使われているネオニコチノイドが様々な実験によって哺乳類の脳や神経に影響を与えているデータが示されました。例えば最近子どもたちの間で急増していると多くの教育関係者が指摘している「発達障害」は神経回路の異常ですから、農薬の化学物質が影響している可能性があります。実証実験とその結果の論文が増え、ヨーロッパではその結果を重視し、農薬のネオニコチノイドやグリホサートに対する規制が強まっていますが、日本では弱いままです。自閉症や広汎性発達障害の有病率は2012年のデータでは韓国と日本がトップ2です。農地単位面積の農薬使用量の高い国とぴったり一致しています。

農薬は毎日の食事で少しづつ私たちの体に入り、人間、特に胎児や小さな子どもに大きな影響を及ぼします。
ですから、私たち市民の一人ひとりが農薬について知り、安全なものを食べたいと主張し、行動することが大切です。
今、学校給食で使用される食材を有機農産物にしていく活動が全国的な広がりを見せています。農薬を使わない有機の学校給食を提供している市も増えてきています。
大和市民会議は、生活クラブや市民と共に大和の学校給食に有機食材を導入する運動を続けていきます。